やめなきゃいけない理由より、「やめて得する理由」を見よう
「もうやめなきゃダメだ」と頭では分かっていても、なかなか動けない。
でも実は、“やめなきゃ”では行動のやる気は続きません。
行動のエネルギーになるのは──
「やめたら、これだけ得をするんだ」という“見える成果”です。
この記事ではギャンブルに「行きたくなる気持ち」を「行ったらもったいない気持ち」に変える為に「今やめたら手に入るもの」などを数字やイメージで“見える化”して、 無理矢理ではなく“納得と期待”で動けるようにしていきます。
書いた人

40代男性。元パチンコ&スロット依存歴15年で借金200万円を抱え、ほぼ毎日ホールに通っていたヘビーユーザー。依存・心理学・脳の仕組みについて約1,000時間学び経験と知識をもとに同じ悩みを抱える人へ向けて情報発信を行っている。現役工場の機械・電気エンジニアで理論が得意。趣味は散歩、カラオケ、漫画、アニメ、ゲーム、犬や猫など可愛いもの。
【方法①】金銭的メリット「やめたら手に入る報酬」

ギャンブルに使っていたお金、1ヶ月でいくらか思い出してみてください。
仮に1日だとすると…
- 1日10,000円
- 週2日で通っていた場合なら、週で20,000円
- 月で80,000円
- 年で960,000円
- 5年で…480万円です!
ちなみに私がパチンコ、スロット業界の利益など計算したところ、平均負け額は1日当たり18,000円くらいになります。
💡このお金でできること
- 海外旅行に年1回行ける
- 貯金+投資で将来に安心を持てる
- 車の頭金や引っ越し資金にも
- 大切な人へのプレゼントや親孝行にも使える
この「使わなかったお金」は、未来の自分を助ける報酬資産です。
【外発的報酬:目に見えるリターン】
ポイント
すでに使ってしまった金額に目をむけるのではなく、これからに目を向けてください。
「サンクコスト効果」と呼ばれる、 失ったものを取り返そうとして、冷静な判断ができなくなる傾向や、
「損失回避バイアス」と呼ばれる、人は得をするよりも、損をしないことのほうを優先するという傾向により、
ネガティブな気持ちになりやすくなります。
【方法②】金銭的メリット「欲しいものリストを作成する」
一度自分の「欲しいものリストを作成」してみることで、ギャンブル以外に目を向けるきっかけになります。
- いま欲しいもの
- 昔欲しかったもの
ここでのポイントはギャンブル1日で使う金額以下になるように設定することです。
一石五鳥になる
このように作成した“欲しいものリスト”は、ただの物欲ではありません。
依存脱出において非常に多くの役割を果たしてくれます。
| 効果カテゴリ | 内容 |
|---|---|
| 【きっかけ】 | ギャンブル以外に目を向けるきっかけになる |
| 【ブレーキ】 | 1日やめれば何が買えるかを天秤にかけ、衝動を抑える |
| 【学習】 | 正しい金額を払って正しく物を得る経験ができる 「ギャンブルで変わった価格設定」を正す効果がある |
| 【やる気】 | 欲しい物を得たいというモチベーションにつながる |
| 【満足感】 | 手に入れたもので満足し、ギャンブル欲が減っていく |
つまり、リストを作るだけで「一石五鳥」の効果が得られるんです。
ゆるり昔の私は物が欲しい時に「勝ったらこれ買おう」といつもあぶく銭で買おうと考えてました。



やめたら○○円より、目の前の「今日やめたらいくら」の方がモチベは上がる!
【方法③】金銭的メリット「達成したら○○を買う」
上記リストの続きですが「1日や1週間、1ヶ月達成できたから○○を買う」というご褒美を設定します。
ご褒美は正しく使えば脳を「成功=快」と結びつける最高の戦略になります!
- 1ヶ月達成! → 自分に新しいスニーカーをプレゼント
- 1日達成! → ちょっといいカフェで贅沢モーニング
- 記念に、理想の未来をイメージできるグッズを購入(貯金用のかわいいポーチなど)
有効な理由
- 短期目標+明確なご褒美をセットにすることで、脳が「達成=快感」と結びつきやすくなる
- 「とにかく我慢するだけ」だと脳が途中でモチベーションを失いやすいが、「達成したら報われる」があると頑張れる
- 小さな成功体験(まずは1週間クリア)が、次の行動エネルギーになる
ポイントと注意点
- ご褒美は「過去の習慣を思い出させない物」が望ましい
- 例:新しい趣味道具、カフェでゆっくり、服を買う など
- × ギャンブルを連想させるような「賭け系アイテム」や「ド派手な消費」は避ける
- できれば「自分を大切にする体験」や「未来につながるもの」を選ぶとさらに効果的
- 「買ったあとどう感じたか」をしっかり味わうと、脳にポジティブな強化学習が起きる



私はDIYをやっていたので、その部品をアマゾンでずっと見ていました。
【方法④】時間的メリット「使える時間」
ホールにいた時間も、実は大きな財産です。
仮に週3日 × 3時間 通っていたとしたら──
- 週9時間 → 月36時間 → 年間432時間(約18日分)
💡この時間でできること
- 筋トレやウォーキング → 健康と体力アップ
- 読書や勉強 → スキルアップや資格取得
- 家族と話す時間が増える
- 趣味に打ち込める
- 睡眠や休息にあてて体調も整う
ギャンブルをしない時間は、未来を変えるための成長時間です。
【内発的報酬:自己成長・自己肯定感の強化】
【方法⑤】感情のメリット「満足感」
ギャンブルをやめることで、お金や時間だけでなく、心の中にも余裕が生まれます。
- 罪悪感や後悔が減る
- 家族や大切な人との関係に自信が持てる
- 「自分を裏切らなかった」という達成感がある
- 小さな選択が“自信の種”になる
感情の安定と満足感の積み重ねが、内側からの強い報酬になります。
【内発的報酬:達成感・誇り】
【工夫】「見える化」してモチベーションを湧かせる


ここからは「見える化してモチベーションを湧かせる方法」をいくつか紹介します。得するイメージを頭の中で考えるだけでなく、 “実際に見える形”にすることで、より意識しやすくなり、モチベーションは自然に湧いてきます。
見える化の具体策
- グーグルカレンダーなどで活動する時間を予めアラームセットしておく
- 紙に「1ヶ月でお金がいくら浮く」、「1回行かないことで得られるもの」など書いて目に付く場所に貼る
- スマホの壁紙にして、時間で壁紙を切り替える設定にする。
このような方法があります。
これはたとえばスマホのメモに書いてあるだけですと、メモを開かないといけないので自分で意識して見ないと意味がありません。他のアプリも同様です。
ですのでポイントとしては、自分にその気が無くても自動で見えるように仕掛けを作っておくことです。
モチベーションを沸かせるには、「報酬を思い出せるきっかけ」があってこそです。
補足①:とりあえず行動は1分だけでOK
補足として、「やる気」は行動した後に湧いてくるとモチベーションを高める理由で話しました。そのコツを少し紹介します。
「やる気」は行動した後に湧いてくるとモチベーションを高める理由で話しました。そのコツを少し紹介します。
- とりあえず1分だけやるだけでOK
まずは、行動してみるためにそのハードルは低くしましょう。
1分でも30秒でも行動していれば勝手に脳が学習していきます。
補足②:報酬を育てる方法
次に報酬をより効果的に学習するコツになります。
- アプリで使わなかったお金を記録
- カレンダーに“活動継続日”を記録
- 毎日・毎週の行動を記録
これらの行動は、行動の結果何が起こったのかを記録しています。これを行うことで行動の結果、どのような「報酬」が発生したのかを認識することができます。
もしこの記録がなかったら、なんとなくこんな結果だったなという感じになってしまう。
つまり、行動の報酬を正しく受け取ることが出来なくなります。
【注意】SNSでギャンブルをやめる仲間を作ることはオススメしません。
昨今ではSNSで同じ目標の仲間を集めてモチベーションアップに繋げようとする活動が増えてきています。ですがギャンブルをやめる仲間をSNSで作ることはあまりオススメできません。
理由ですが、まず目標に向かって一緒に進む仲間はモチベーションの維持に繋がります。ですがそれは勉強などの場合で、今回のような依存症の場合は話が別になります。
依存症の場合
なぜなら依存症の場合はやめてなくてもやめたと嘘をついてしまう可能性があり、それが自分を苦しめることに繋がります。
また依存症は孤独感が強まりやすい傾向があるので、目的が仲間との交流に変わってしまい、本当にやめたら仲間から離れることになるとやめない理由になる。
そして最後にお互いに間違った知識で話し合ってしまうかもしれないということです。
たとえば「甘えるな、他の人は出来てるぞ」といった否定。「私を置いてやめちゃうの?」といった足の引っ張り合いなどが平気で行われる可能性があります。
このようにギャンブルをやめるための仲間が、ギャンブルをやめにくくする環境を作ることになります。
【サポート】自助グループとの違い
自助グループといった集団での依存症回復に向けて活動しているサポートでは問題ありません。
なぜなら正しい知識が共通認識として浸透しているからになります。
ギャンブルをしてしまったことを正直に話すことや、してしまったことを否定しないところから始まり、経験の共有や対策を一緒に考えることでともに成長していきます。
本来は根性論で依存症を抜け出すことは良くはないと自助グループでも考えられていますが、そういった知識のない人には依存症になるのは根性が無いと考えている人もいます。
仲間が全員一定以上の知識を持っているのであればオススメできますが、SNSといったツールではそれも期待できませんし、逆効果になる可能性の方が高いため私はオススメしません。
【説明】メリットを見える化するのが良い理由


「やめなきゃ」が続かない理由
下記は興味を対象としたとある研究の結果で、興味はモチベーションに繋がるものです。
モチベーション(興味)の順位
- 好奇心が満たされるから、楽しいからやる
- 価値があるからやる
- 褒められるからやる
- しておかないと不安だから(○○するべき、○○しなければならない)
この場合ギャンブルは楽しいからやる1位
それに対してやめなきゃいけない理由は4位
これが、やめるモチベーションが低くなる理由です。
そもそも「やる気」は行動した後に湧いてくる
多くの人が「やる気が出ないから行動できない」と感じていますが、実際は逆です。
やる気とは、何かしらの行動を起こした“あと”に、脳内で生まれる現象と言われています。
これにはドーパミンと呼ばれる「報酬系」の神経伝達物質が関わっています。
「やったら得する」
「達成したら嬉しい」
という期待感・快感を生みだすものが報酬となり、脳がそれを知らないとやる気は出てきません。
だから「やる気を上げてから」ではなく、まず行動して報酬に何があるのかを脳に教えることが重要ということになります。



だから、パチンコを今日やめたお金を使って、行動後にご褒美を上げるのがコツになります。
見える化の効果
「今行動したら手に入るもの」などを数字やイメージで“見える化”することで、具体的に手に入るものが報酬となり、
無理矢理やる気を出すのではなく“納得と期待”で動けるようになる。
また報酬は自然と目に入るようにすることで意識しますし、一番重たい最初の一歩を行うやる気を生み出すことができます。
最終的には意思ではなく行動の結果報酬がもらえると脳が理解して、“自然とやる気が湧く”ようになり動けるようになります。
次は、実際の対策を解説していきます。
【まとめ】報酬でモチベーションを「湧かせる」
今回の内容を全て実践する必要はなくて、あくまでこれだけ自分にとって「報酬になりえる」ものがあるよと、探しやするなるように色々書きました。
ポイント
- やめなきゃいけない理由より、「やめて得する理由」が大切
- ギャンブルをやめることで、「お金・時間・感情・自信」が取り戻せる
- 我慢ではなく、「自分への報酬」として考える
- “得する理由”を見える化することで、自然とやめる選択がしやすくなる
これらを意識して、行動に報酬を与え続ける仕組みを作ることが、やめるための本当のモチベーションになります。
代替行動と趣味について
モチベーションに似ている習慣化のコツを別の記事で解説しています。趣味にする方法でもあるので興味があれば覗いてみてください。
私が実際にやめた「5ステップ」
もし今やめたいけど困っているのでしたら、私がやめた方法が参考になるかもしれません。よかったら試してみてください。
参考・出典
- 厚生労働省,依存症対策,2025/4/21
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000070789.html - 楠奥繁則 (2004)。 職場におけるストレス・マネジメントの探究.立命館経営学, 42 (6), 115-133.
https://ritsumei.repo.nii.ac.jp/record/694/files/be42_6kusuoku.pdf - 岡田涼, & 中谷素之. (2006). 動機づけスタイルが課題への興味に及ぼす影響 自己決定理論の枠組みから. 教育心理学研究, 54(1), 1-11.
https://doi.org/10.5926/jjep1953.54.1_1





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