パチンコ・スロットをやめたい方へ
こんにちは、「ゆるやめ」管理人のひろのぶです。
この記事では15年ギャンブル依存症だった私自身がパチンコ・スロットから抜け出した道のりを、9つのステップで解説しています。
同じように悩んでいるあなたの、脱出の手助けになれたら嬉しいです。
- 無理なく楽にギャンブルをやめる方法8ステップの流れ
- 1人でも実施が可能な方法
- サポートを受けたい場合の案内
書いた人
私は40歳まで工場で機械保全士として働いていましたが、その裏でギャンブル依存症に苦しんでいた時期があります。
毎日時間があれば行きたい気持ちになり、とにかくパチンコ屋に向かっている自分がいました。
「やめたい気持ちはあるが、どうしてもやってしまう」
「負けた日は自己嫌悪と後悔を繰り返して、イライラが止まらない」
「それでもいつかやめられるタイミングが来るだろうと諦める」
そんな日々が続いていたのです。
その頃はどうしてこんなことを繰り返してしまうのか、自分でもわからず悩んでいました。

ですがそんな私でも無事ギャンブルをやめることができました!
このブログでは過去の自分にぜひ読んで欲しい!!
──という敵わぬ願いを、せめて同じように困っている方の役に立てばと書いたものになります。



ちなみに結局のところ根性論や精神論でやめたのかな?



我慢が出来ないのは根性が足りないから、精神が弱いから、意思が弱いから、そんな人によって左右される不確かなものには頼りません。(私はそれではやめれませんでしたので…)



自分にもできるかな…?



私は設備保全士として現実的な視点と論理的な思考がベースになっています。そのため今回の方法も脳科学や心理学の知識を踏まえて原因を追究して、対処マニュアルのように作っていますので安心してください。
【サポート】専門機関に頼ってもいい
まず記事の内容解説前に、可能であれば専門機関に頼ることをオススメします。
ギャンブル依存症から抜け出すことは1人でやらないといけない理由はなく、サポートを受ける方が効果的です。まずは一度誰かに相談してみるという選択肢も立派な“脱出ルート”です。
相談できる公的機関のリンク
以下は、厚生労働省が提供している依存症対策の公式ポータルサイトです。
全国の相談窓口・医療機関の情報も掲載されています。
- 各都道府県の専門窓口や相談機関の一覧あり(外部リンク)
- 匿名での相談も可能(自治体によって対応形式は異なります)
- 家族の方も相談できます
【結論】ギャンブルをやりたいと思わないようになる
結論から言うとギャンブルを我慢に頼らず緩くやめる為には
「ギャンブルをやりたいと思わない」ようになることです。
ここからこの理由をいくつか説明させてもらいます。
心と体はやりたがっている



「すでにやめたいと思っているけど?」
私もそうだったのですが、「やめたい!やめたい!」と思いながらもギャンブルを「やりたい!!」と“心や体が思っている”ということです。
その結果いつまでもギャンブルをやりたい気持ち、「ギャンブル衝動」が生まれてしまいます。



自分の考えと心は別物。詳しくは後で解説していきます。
我慢を強いられる
また、よくある「お金を持たない、パチンコ屋に近寄らない」といった物理的な対策ですと、
物凄い我慢を強いられることになります。
そしてこの我慢が可能ならみんな辞められているわけですが、それが出来ないのでやめられない。
ですので我慢に頼らない方法が有効となります。
我慢に頼らない方法
“我慢”を最小限に抑えて楽にやめられるようになる、その為に目指す目標が「ギャンブルをやりたいと思わない」ようになることです。
そしてそれを可能にする為の方法がこの後で解説する“9つのステップ”になります。



ギャンブルをやめることは、機械設備を直すことにかなり似ています。
ギャンブルをやりたい = ギャンブル回路が作られている状態で、他のどの回路より優先されているようなもの。



回路を一つ一つ読み解いて対策の仕組みを作って行くことで設備(人)にかかる負荷(我慢)を最小限に抑えることができるよ!
ここからはなぜこの結論に至るかをさらに解説していきます。
【理由①】ギャンブル依存症がやめられない3つの要因


皆さんはギャンブルがやめられない要因(主な原因)は何だと思いますか?
私は実体験と様々な本や資料を調べた結果として3つの要因があると分かりました。
3つの要因
- 依存対象がある
- 依存仲間がいる
- 本人がやめたいと思わない
1つずつ解説していきます。
①依存対象が自分の手の届く範囲にあること
1つ目は依存対象であるパチンコ、スロットが自分の手の届く範囲にあることです。これは分かりやすいですが対象がなければ依存も出来ませんし、どんなにやりたくなってもやれません。
②依存仲間がいること
2つ目は依存仲間がいることです。これは本人の周りに同じくギャンブルをやっている人がいることを指しています。喋ったことが無い人でも、SNS繋がりでも、自分が仲間と認識できる対象がいることで孤独感や罪悪感が薄れていきます。また仲間ですのでやめることは仲間から外れることになりますので、やめること自体に抵抗を感じる場合があります。
③本人がやめたいと思わない
3つ目は本人がやめたいと思うことが難しいことです。そもそもやめたいと思っていないと依存症からの脱出は困難になります。周りがどんなに手を尽くして依存対象から切り離したとしてもやめることはできず、それどころか犯罪行為に走ってしまう可能性もあります。
また自分ではやめたいと思っていても多くの場合は問題があるからやめたいと思うわけで、依存対象そのものをやめたいとはあまり考えません。ギャンブルの問題はその多くが金銭問題ですので、問題を解決するため金銭が手に入ればよい、つまり勝てばやめる必要はないと考えてしまうなど根本的にギャンブルをやめたいとはあまり考えません。
【理由②】脳には3つの役割がある


上記要因に関係する大切な知識として、脳の役割について簡単に説明します。
3つの役割
脳には3つの役割があります。
- 自身の意識的な“思考”【理性】
- 脳が行う無意識的な“思考”【感情】
- 無意識的な思考から連動するギャンブル衝動【生存本能】
私たちがギャンブルをやめたいと考えているのはこの「1.自身の意識的な“思考”【理性】」になります。
そしてギャンブルをやりたいと思う「心と体は2.脳が行う無意識的な“思考”【感情】と3.無意識的な思考から連動するギャンブル衝動【生存本能】」になります。
ここで重要なことは2つあります。
1つ目:力関係が存在する
まず1つ目は力関係が存在するということです。
- 弱い 【理性】<【感情】<【生存本能】 強い
このように分類することが出来ます。
2つ目:意識と無意識が存在する
次に2つ目は意識的に操作できる部分と、無意識的に自動で操作される部分があるということです。
私たち人間の脳が活動する割合は下記を占めると様々な研究から分かっています。
- 意識的な思考は10%、
- 無意識的な思考は90%
つまりほとんど無意識的に考えて行動しているということになります。
「心」と「体」は強い
これら2つの理由から無意識的な思考から生まれる感情と生存本能は「自分の意思の力より遥かに強い」です。
【強い】
- 心=「無意識+感情」
- 体=「無意識+生存本能」
そしてギャンブルをやりたい衝動とはこの感情や生存本能に関係してくるため、強くなります。
我慢とは「最弱」のカード
意識的に行えることは簡単に言うと我慢するといったブレーキをかける行動です。
そして我慢とは
- 頭=「意識+理性」
で最弱である。
ですのでただ我慢するだけという対策は、ギャンブル衝動に対して「最弱のカードで戦うようなもの」。
勝つことはとても困難となります。
「頭」も大切
ただは「頭」どうでもよいかというとそうではなく、最初の一歩は頭である意識から始まります。頭がギャンブルは良いと思っていたらいつまでも「心も体も」ギャンブルは良いと思ってしまいます。
ですのでギャンブル依存症の対策としては本人がやめる意思をもつ(意識する)、そして知識を得る(まずは頭から)、そして行動で心と体を修正していくという流れが有効になります。
【理由③】認知行動療法を活用


ギャンブル依存症の回復に向けて一般的に“認知行動療法”と呼ばれる方法があり、私が紹介する方法はこれを取り入れています。
また医療機関や自助グループでもこの認知行動療法を行っています。
頭と心と体を修正する効果がある
認知行動療法は最終的に「頭と心と体」全てに効果があるとされています。
上記で解説していますが、頭がやめる意思を持ち、知識を得る、そして体験することで頭と心と体を修正することができます。
頭…ギャンブルは勝てる → 正しい知識
心…ギャンブル=快楽 → 正しい体験
体…ギャンブル=安心する → 正しい体験
認知のゆがみ
たとえば
「ギャンブルを後1回だけ、後1時間だけやる」
という考えがあったとして、これを現実的に考えて事実であるかどうか、それが事実と違えばそれが認知のゆがみになります。
気付くことが大切
「1回だけと言って、過去に止まったことあったっけ? 同じパターンになってるよな…」
「ギャンブルで勝てないのは技術や運がないだけ? そもそも胴元が儲かるシステムだよな…」
もしこういう考えに気づけたのでしたら一歩前進!
このようなゆがみを修正していくことがギャンブル脱出への遠回りに見えるかも知れませんが実は近道です。
【補足】1人でも可能
このやり方は私や周囲の人にやり方を紹介した際に特にサポートなくやめることが出来ていましたので、1人でも実施可能な内容となっています。
ただ基本的にはサポートがあった方が良いので、可能な方はサポートしてもらうようにしてください。
このようにギャンブル衝動や衝動に繋がる快楽の思考を減少させたうえで、ギャンブルをやめていくので
我慢する頻度は圧倒的に少なくなります。



療法と聞くと難しそうと思われるかもしれませんが、やっていることはいたってシンプルで、セルフで行うことが可能です。ですがサポートがあるほうが効果的ですのでオススメします。
【補足】人生で役立つスキルである
認知行動療法はギャンブルをやめるため「だけ」の方法ではありません。
実は人生で役立つスキルとも言われており、ギャンブル以外の場面でも活用することができます。
たとえば上司に怒鳴られた時
「最悪、自分が悪い、泣きたい、もう仕事に行きたくない」
この考えが実が認知のゆがみかもしれません。
現実的に考え直してみると…
「そういえば上司も昨日部長に怒鳴られてたな、タイミングが悪かっただけか。それに確かにミスした自分も悪かったし、指摘された部分はもっともな意見だ。次は近づくタイミングを計るのと、指摘された部分と同じミスをしないようにしよう」
このように現実的に考え、改善に繋げることも出来たりします。



サラリーマンなどストレスを抱えている人や自分を変えていきたいと思っている人に特にオススメ!
【結論】「ギャンブルをやりたいと思わない」ようになる
これら理由から我慢に頼って辛く苦しい依存症との闘いに挑むのもそれでやめれるならもちろんいいです。
ですがそれでやめられないのであれば、根本的に「ギャンブル衝動を減少させる対策」を実施するという方法を選ぶことも有効です。
そしてその方法が9つのステップであり、目標が「ギャンブルをやりたいと思わない」ようになることです。



私は我慢も根本対策も両方を身をもって体験したからこそ有効だと言えます。
【対策】9つのステップ
対策9ステップを解説します。
全体のSTEPは下記になります。
- STEP1|まずは依存の状態に気付く
- STEP2|依存の原因を知り、対策の知識を付ける
- STEP3|自分の依存行動パターンを見える化
- STEP4|依存に負けない環境を整える
- STEP5|依存の代わりに小さな活動を始める
- STEP6|ルールを決める
- STEP7|新しい生活サイクルを徐々に始める
- STEP8|完全にやめるチャレンジ
- STEP9|スリップ(再発)防止
この記事はシリーズ全体の流れをまとめたガイド(道筋や計画表)になっています。
ここからは各ステップを一つ一つ順番に解説していきます。
【STEP1】まずは依存の状態に気付く


STEP1ではそもそも自分がどれくらい依存しているのか“自分自身の状態に気付く”ことが目的になっています。
たとえば
「やめたいのにやめられない…」
「生活費が足りない…」
「誰にも言えない…」
このような自分の思いと行動や思考が違うという“違和感”に気付くこと。
依存は自分では「まだ大丈夫」と思いがちですが、他人から見たらすでに問題になっているかもしれません。
自分は問題を深刻に受け止めきれていない、そのことに気付くことがスタートです。



機械では、故障や異常は日常点検時などの「違和感」によって発見されます。最初に音や振動に“気づけるか”どうかが、大切なポイントです。これに気づけないと設備の状態は徐々に悪化してしまいます。
気付くのが遅いと…
そして気付かない結果「行くところまで行く」という方が多いです。
たとえば
- 借金をして返済の目途がつかない
- 友人や家族からも見放されてしまった
- 仕事に影響が出てもう来なくていいと言われた



私は借金200万してようやく気付きました…。
このようにもう本当に限界だと“底付き”を経験しないと“気づかない”という場合があります。
気付くことが最初のステップ
この記事を読んでくれている皆さんには私と違い、出来れば底付き前に気づいて欲しい。
だからこそSTEP1でまずは「気付くこと」が最初のステップになります。



“底付き”は設備で言うと悪化して重大故障で強制停止、工場の生産が完全停止してお手上げの状態だよ!!
ここからいくつかSTEP1の気付く為の方法をいくつか解説していきます。
詳細に関しては各個別の記事で解説していますのでそちらをご覧ください。
①本当にギャンブルは「お金が目的」なんですか?
あなたのギャンブルは、本当に「金を得る手段」として機能していますか?
もし機能しているというのであれば負けているなら素直に止められるはずです。
そして金銭目的でギャンブルをしているとしたらその目的が、勝てそうといった幻想や錯覚に支配されていないかを一度冷静に見つめ直してみると見えてくるものがあるかもしれません。
詳しい記事は下記をご覧ください
②ギャンブルをやらない不快を解消することが目的
あなたのギャンブルの目的は「今」なんですか?
当初と違い純粋には楽しめていない、生活に問題が出ている、やめたいけどやめられない、そんな気持ちがあるのでしたら一度自分の目的を見直してみてください。
ギャンブル依存症になってくると、ギャンブルをやっている時が自分にとって自然で安心できると心が思うようになっていき、逆にギャンブルをやっていない時に“不快”だと感じるようになっていきます。
ですので自分ももしかしてそうなっていないか、目的が不快を解消することになっていないかを一度考えてみるきっかけになればと思います。
詳しい記事は下記をご覧ください
【STEP2】依存の原因を知り、対策の知識を付ける


STEP2ではなんでギャンブルをやめられないのか“正しい知識を学習する”ことが目的になっています。
たとえば
「自分は意志が弱いのかもしれない…」
「どうしていつもやめられないんだろう…」
「あの人が誘うから悪いんだ」
このような自分をいつまでも責めてしまう、また他人に責任を押し付けてしまうという“否定”を防ぐことができます。
そしてやめるために何をすればいいのかを知ることで、やめようやめようとギャンブルに行かない努力をして我慢を繰り返して失敗して、ストレスを溜めてまたギャンブルにのめり込むといった“悪循環”を止めることができます。
ギャンブル依存の原因
ギャンブル依存の原因は、上記でも解説していますが、甘えや意志の弱さの問題ではありません。
脳の仕組み、そしてギャンブルそのものの設計に秘密があります。
「脳の自動化× ギャンブルの構造」という“ハマりやすい仕組み”の中にいたことが原因です。
対策の知識
依存から抜け出す為に必要な知識である人間の行動原理について知ることで、無理なく徐々にギャンブルから抜け出すことができます。
STEP2では、依存の原因と対処方法を「科学と構造」で紐解き、
感情的な悪循環する後悔を「論理的な納得」に切り替えることを目指します。



機械では、制御装置が指示を出しても、センサーやブレーキが壊れていたら機械は正しい判断をしません。
依存も“理性が届かない状態”になっているだけなんです。
ここからいくつかSTEP2の正しい知識についていくつか解説していきます。
詳細に関しては各個別の記事で解説していますのでそちらをご覧ください。
①やりたくなるのは“期待”してしまうから
- 当たりそうな期待感 → 快感物質「ドーパミン」分泌
- 演出や音による五感刺激 → 快感記憶が強くなる
- ギャンブルは手軽な快感ですぐ得れるから
詳しい記事は下記をご覧ください
②続けてしまうのは胴元の仕組み
ギャンブルは脳の「判断ミス」を誘発するように仕組まれています。
その代表が“もう一回だけ”と思わせる錯覚です。
それは「自分が悪い」わけではなくバイアス(脳の仕組み)と胴元が仕掛けた設計の掛け算で やめられなくなるよう仕向けられています。
詳しい記事は下記をご覧ください
③ブレーキが弱まっている
私たちの「意思決定」や「感情制御」をしている脳のブレーキは疲労やストレスに弱く、またギャンブル依存症になると変化して機能が低下する可能性があると研究で分かっています。
その結果
- 「感情を抑える制御力」
- 「今、やるべきことをやる集中力」
- 「やりたくないことを区別する判断力」
といった理性が必要な力が弱まってしまいます。
これが「やめたいと思っているのに、やってしまう」行動に繋がり、ギャンブルがやめられない要因になります。
詳しい記事は下記をご覧ください
④依存は自動化されている
ギャンブル依存症と聞くとやっかいな症状ですが、これは日常生活で例えるなら生活水準が上がっているようなものです。
日常生活では移動するのに電車がある、食事をするのにコンビニがある、このような便利な仕組みが生活水準を上げています。
ギャンブルでは手軽にやりやすい場所にある、手の届く価格設定、そしてこのような仕組みが「快楽の水準を上げる」
そして上がった水準は維持しないと「今更出来ないのは不便」だと思い不快になります。不快を解消するためにまた快楽を求めて、手軽にやれるギャンブルに手を出します。
そしてこのような仕組みが整った環境がトリガーやスイッチと呼ばれるきっかけを作り、ギャンブルがやりたくなる頻度がどんどん増えていきます。
ギャンブルをやめるにはギャンブル衝動が起こるきっかけを減らし、この「自動化」を防ぐことが重要になります。
詳しい記事は下記をご覧ください
⑤やりたくなる強さの源
ギャンブル依存症になるとギャンブルをやっている時が、自分にとって自然で安心できる、出たくない安全な領域だと心が思うようになっていきます。
その結果そこから出たくないと思ってしまい、逆にギャンブルをやっていない時に“不快”だと感じるようになっていきます。
つまり現状の不快感を取り除く為にギャンブルをやっているということになります。
ですが現実では金銭・人間関係トラブルなど問題が起こって周囲の人や、ギャンブルをやっていない冷静な時の判断としてはもうやめたいと考えだすわけです。
それでもギャンブルをやらない不快な状態を脳は解消したいと考える為、やらないという「不快」を長期間我慢することは難しいと言えます。
詳しい記事は下記をご覧ください
【STEP3】自分の依存行動パターンを見える化


STEP3では自分自身の思考と行動パターンを把握して“行動パターンの見える化”をすることが目的になります。
たとえば
「気づいたら行きたくなっている」
「絶対やめると思った次の日には行きたい気持ちがある」
「今度こそやめると決意したけどやっぱりあらがえない」
──そんな経験、ありませんか?
依存行動の多くは、無意識のパターンとして繰り返されています。
STEP3では、自分の思考や行動を「記録」し、行動パターンの「見える化」をすることで自分の取り扱い説明書を作ることを目指します。



機械では、故障した設備の図面を見直す作業です。見える化していない状態は図面がない状態で設備を直すようなもの。
“ギャンブル回路の接点を洗い出す”ことが、整備のスタートラインになります。
ここからいくつかSTEP3の見える化についていくつか解説していきます。
詳細に関しては各個別の記事で解説していますのでそちらをご覧ください。
①どうして記録が必要なのか?
ギャンブルに行くまでの流れは、
「思考」→「感情」→「行動」 というプロセスで成り立っています。
でもこの流れは、繰り返されるうちに自動化(=クセ)され、意識する間もなく動き出してしまいます。
そこで記録をすることで、自分の中の“反応パターン”を外から観察できるようになります。
認知行動療法(CBT)では、依存行動の前にどんな思考や感情が起きているかを記録することが効果的と言われています。
たとえば、こんな記録を残す
- 「今日はなぜ行きたくなったのか?」
- 「どんなきっかけでスイッチが入った?」
- 「そのときの気持ちは?」
紙でもスマホでもOKです。
これを記録することで、自分の思考や行動のパターンを見える化し、冷静に理解することができます。



機械には「安全柵で設備を囲う」、「緊急停止ボタン」など安全装置がついています。
依存にも“衝動を止める仕掛け”が必要です。
詳しい記事は下記をご覧ください
②トリガーを回避すれば「スイッチが入る瞬間」を減らせる
ギャンブルを抜け出すために必要なことの1つは、“行きたいと思う回数”を減らすこと。
その為には行きたいと思う“ギャンブル衝動”に繋がるスイッチが入る瞬間を減らすことが必要になってきます。
そしてこのスイッチは残念ながら無くすことは出来ません。
ですので「このスイッチをどうやって無くすか」ではなく、スイッチが入らないように、“先にトリガーと呼ばれるきっかけを減らす”ことが重要になってきます。
トリガーを減らすことで、自然と「行きたいと思う回数」そのものが減っていきます。
詳しい記事は下記をご覧ください
③スイッチを“押さなく”する
ギャンブル依存症になるとトリガーやスイッチと呼ばれるきっかけでギャンブルがやりたくなります。
たとえば
- 仕事帰りに疲れて、とりあえず行くかとホールに入る
- → 疲れ【トリガー】+帰宅ルート【トリガー】=【スイッチON】
- 何かにイライラしたあと、無性にパチンコで発散したくなる
- → ストレス【トリガー】+時間に余裕がある【トリガー】=【スイッチON】
流れとしては下記になります。
トリガー(1個以上) → スイッチON → 脳が自動で快感を欲求 → ギャンブル衝動!!
そしてこのギャンブル衝動=ドーパミンが分泌している状態ということです。
このスイッチを消すことは難しいため、スイッチを押さないことが大切になってきます。
詳しい記事は下記をご覧ください
④行動のやる気・モチベーションには“報酬”が必要
私たちが自然に動けるのは、「楽しい」「得する」と脳が感じたとき。これがやる気の源として「報酬」になります。
ギャンブルを「やめなきゃ」だけでは得られむものがイメージしづらく、モチベーションが続かないし行きたくなる気持ちになってしまいます。
こんな「行きたくなる気持ち」を「行ったらもったいない気持ち」に変える為に有効な手段として、「今やめたら手に入るもの」などを数字やイメージで“見える化”する方法があります。
それが具体的に手に入るものが報酬となり、無理矢理やる気を出すのではなく“納得と期待”で動けるようになる。また報酬は自然と目に入るようにすることで意識しますし、一番重たい最初の一歩を行うやる気を生み出すことができます。
その為に一度自分の
- 「やめたら手に入る報酬」
- 「欲しいものリストを作成」
- 「達成したら○○を買う」
など報酬を一度考えてみましょう。
そして最終的には報酬を意思しなくても「この活動には報酬があるんだ」と“自然とやる気が湧く”ようになります。
詳しい記事は下記をご覧ください
【STEP4】依存に負けない環境を整える


STEP4ではSTEP3で把握した自分の行動パターンからギャンブルに繋がらないように“仕組みで回避する環境”にすることが目的になります。
STEP3でせっかく自分の取り扱い説明書を作っても活用しなければもったいないです。
自分は〇〇の時にギャンブルをやっていると分かったらそこで我慢する、ではなく「仕組み」で対処するのがこのステップになります。
まずはギャンブル行動を引き起こす環境そのものを整えること。ギャンブル行動パターンに入らないように「近寄らない仕組み」や「気付ける仕掛け」を生活に組み込みます。
また日常生活でギャンブル以外の「ストレス対策」も行っていきます。
ギャンブル以外のことでも総合的な身の回りの環境を整えることで我慢に頼らない仕組みを作ることができ、ギャンブルをやめるためには我慢に頼るより現実的です。
STEP4では、「見える化」した行動パターンを元にギャンブルをしなくても良い環境を整えることを目指します。
ここからいくつかSTEP4の環境を整える方法についていくつか解説していきます。
詳細に関しては各個別の記事で解説していますのでそちらをご覧ください。
①直接的なトリガーの対策
従来のギャンブル対策としてよく聞く、現金を持ち歩かない「行けないように物理的行動の遮断」は有効です。
ですがその効果の多くはギャンブル衝動が起きた後に効く、つまり行きたいけど行けないから我慢となり、我慢頼りになります。
そうではなく、その一歩手前“スイッチを入れないこと”に注目します。
- トリガー:きっかけ(お金、時間、場所など)
- スイッチ:きっかけが重なって入る(スイッチON=ギャンブル衝動)
ポイントは「トリガーを引かせない」ことで、脳のスイッチが入りそうな視覚・音・ルート・物品といった物理的なトリガーをあらかじめ排除・回避・遮断することで、“そもそも衝動が起きにくい環境”を作ります。
具体的には下記の物理的トリガーに対策を行います。
- スマホ・ネットからのトリガーを遮断
- 通勤・生活ルートを変える
- お金の使い方に“物理的ストッパー”をつける
- 視覚・感覚トリガーを物理的に消す
詳しい記事は下記をご覧ください
②関節的なトリガーの対策
上記に続いて間接的なトリガーに的をしぼって対策していきます。
具体的には下記の関節的トリガーに対策を行います。
- ギャンブル仲間など人間関係トリガー
- 落ち込んだときなど 感情トリガー
- 休日など時間・状況トリガー
詳しい記事は下記をご覧ください
③気持ちを整える「心のケア」の対策
ギャンブル依存症は様々な要因からギャンブルをやりたいという気持ちが高まります。
そしてその要因としてギャンブルとまったく関係なさそうな私生活でのストレスや健康維持が意外と大切だったりします。
脳が「快感を求めてブレーキが効かない状態」にならないために、日常の中でストレスを抜く仕組みを作っておく。
それがギャンブルをやめるために少しずつ効果を発揮してきます。
詳しい記事は下記をご覧ください
【STEP5】依存の代わりに小さな活動を始める


STEP5ではギャンブルの代わりになる“小さな活動”をすることが目的になります。
たとえば
- ギャンブルをやめたら絶対暇になる
- ギャンブルをやらない生活が想像できない
- やめたら何が面白いんだ?
──そんな思いはありませんか?
はっきり言ってギャンブル依存症の状態でギャンブルを超える楽しさを見付けることは困難となります。
これは様々な研究で分かっていることですが、脳がギャンブル以外に対して反応が悪くなっていることが原因になります。
それに対する対策として、やめるだけではなくギャンブルで空く「空白」に代わりにやること(代替行動)をあらかじめ生活に取り入れておくことが有効です。
STEP5ではギャンブルをやめて「空白」が出来てから代わりの活動を探し始めるのではなく、代わりの活動の楽しさに気付くためにも習慣にして継続すること。そして最終的にはこの活動がギャンブルを押しのけ、ギャンブルの場所を奪うほど育てることを目指します。



機械では、回路を書き換える際に新しい回路を入れます。依存行動は回路が大量にあるようなものですので、少しずつ新しい回路を書き込んでいきます。
ここからいくつかSTEP5の小さな活動(代替行動)についていくつか解説していきます。
詳細に関しては各個別の記事で解説していますのでそちらをご覧ください。
①まずは「空白」を埋める習慣化を目指す
ではどうするかというとギャンブルの代わりになるような楽しさを得るためにも、小さな活動を通して楽しさに気付くことが重要です。
そしてこの楽しさに気付く前にギャンブルに戻ってしまう、そもそもギャンブルを止められない場合がほとんどです。
ですのでやめた後からギャンブルで空く「空白」を埋める活動をしていくのではなく、ギャンブルをやめる前から小さな活動をして、まずは習慣にすることが第一目標になります。
詳しい記事は下記をご覧ください
②代替行動の選び方
体を使う系やクリエイティブ系など様々な代替行動になりえるものをリストにしましたので参考にしてください。
- ウォーキング(景色を見ながら)
- 筋トレ(軽い自重トレから)
- サイクリング
- イラストや落書き
- 音楽を聴く、楽器に触れる
- DIYやクラフト(100均DIY)
詳しい記事は下記をご覧ください
③習慣化はテクニック
重要なのは、代替行動をただやるだけという楽しくなることをただ待つのではなく、自分から拾いに行く意識です。
やってみても続かないのは趣味になる為の小さな楽しみに気付いていないから。でもギャンブル依存症はギャンブル以外に興味が薄いことが様々な研究結果でわかっています。
ですのでまずは習慣化が先決。そのためのテクニックをいくつか紹介します。
仕組みの流れ
- まずは気付く
- やらない理由や邪魔を排除する(行動のハードルを下げる)
- 報酬を意識する(外発的報酬で習慣化)
- 既成事実を作る
- 「気づきポイント」を仕込む(報酬を増やす)
- 「記録」を用意する(できたことを可視化する)
詳しい記事は下記をご覧ください
【STEP6】依存衝動にルールを設ける


STEP6ではギャンブルをやりたいと思った時に“様々なルールを設ける”ことが目的になります。
様々なルールを付けることでギャンブル衝動を減少させる、ギャンブル衝動にブレーキを掛ける訓練になる、衝動を利用して“他の活動をうながす”など様々な効果があります。
たとえば
- ギャンブルに行きたい、けど○○(別の行動)をやってから行こう
この段階ではまだギャンブルをやめません。
これがポイントで、あくまでも○○(別の行動)をやったらギャンブルをやっても良いというルールになります。
こうしてギャンブルをするための負荷を増やしたり、まずは○○(別の行動)をやるなど別のことに手をつける習慣を身に付けることが出来るようになります。さらにギャンブルをやりたいという気持ちを報酬にして別の行動をすることが出来るので意欲は高い状態になります。
STEP6では、その為にもまずはルールを設けて徐々に習慣にしていくことを目指します。
ここからいくつかSTEP6のルールについていくつか解説していきます。
詳細に関しては各個別の記事で解説していますのでそちらをご覧ください。
①ブレーキは予め準備しておく
ギャンブルをやりたいと思った時に準備を始めていても間に合いません。なぜならその時点ですでに冷静さを失っているからです。
準備は冷静に判断できる平常時に行っておきます。
そうすることでブレーキをかける時は「こうすればよい」と考える必要なく、実行するだけで済むようになります。
基本的にはまず「体を止める」、次に「思考を止める」、次に「ブレーキを強化」、最後に「アクションに繋げる」という流れになります。
- ①:物理的に“ワンクッション” → 体を止める
- ②:思考を“遮断”する → 思考を止める
- ③:人やモノに“つながる” → ブレーキ強化
- ④:ユニークなブレーキ → アクション(別のことに集中)
- ⑤:ルールを設ける → アクション(別のことに集中)
何か1つではなく、流れが組めるように複数個パターンを用意しておくことが効果的です。
いきなりやめるのではなく、まずは自分で決めたこと、ルールを守ることがブレーキを強化することになります。そのためにもまずは一旦停止。ブレーキをかける練習から初めていきましょう。完全停止ではなく、一旦停止。
そのあとに進む道を自分で選ぶ練習になります。
詳しい記事は下記をご覧ください
②ギャンブルは楽しくないと学習する
なぜやめたいのに行ってしまうのか?
それは
- ギャンブルは、勝ったときの快感を脳に強く学習させる
- 脳の報酬回路(ドーパミン系)が「もう一度!」と命令してしまう
- 思い出すだけで体が勝手に動いてしまう
これらの理由があります。
つまりギャンブルは楽しいと脳が学習している状態ということで、逆にギャンブルは「楽しくない」と脳に教えてあげれば依存を軽減できるということです。
そしてそのためには「刺激を弱める」ことになります。
パチンコ&スロットでは「レート」と呼ばれる貸出金額の設定があります。これを使って4円→1円に変えるなどが低刺激になるのですが、実際には上手くいかない場合が多いです。
その理由は4円の刺激が欲しくて耐えられないから。
この時、刺激が足りない部分を他の活動で補う準備をしておくことでフォローすることができます。
こうして徐々に低刺激に脳を慣れさせてギャンブルは楽しくない、けど他の活動があれば意外と大丈夫だと脳に学習させていけば徐々にギャンブルをやめていけます。
詳しい記事は下記をご覧ください
③ギャンブル行動前に代替行動ルールを守る
内容としては、ギャンブルに行く際に事前に自分で代替行動をしてから行って良いとルールを決めておき、それを実行するというものです。
「絶対に行くな!」ではなく「まず別の行動1回挟む」という作戦。脳は「行動パターンの順番」を変えるだけでも刺激の流れを修正できます。
まずはギャンブルを禁止するのではなく「条件付きでOKにする」ことがポイントです。
詳しい記事は下記をご覧ください
【STEP7】新しい生活サイクルを徐々に始める


STEP7では各ステップで準備したことを“生活サイクルに徐々に落とし込んでいく”ことが目的になります。
STEP2~6の「知識、見える化、環境、小さな活動、ルール」という新しい行動を繰り返すことで、脳の回路が少しずつ変わり、ギャンブルに対する欲求も減少します。
たとえば
- 「今日はやりたいと思わなかった」
- 「毎日散歩することが楽しみになった」
- 「ギャンブルをしなくてもストレスが解消できる方法を見つけた」
- 「気づけば月に数回しか行ってない」
しばらく続けることでこのように、「気づけばギャンブルに行かない日も平気」と少しずつ変化を感じられるようになります。
新しい行動やルールを習慣化して徐々に変化しそれを実感していくことが、依存から抜け出すためのポイントです。
STEP7では、その為に必要なこととして計画、行動、体験、評価を維持する新しい生活サイクルを目指します。



機械では新しい動作に問題が無いことを、何度も試して修正します。人も同じで何度もサイクルを繰り替えすことで脳が問題が無いことを学習していきます。
ここからいくつかSTEP7の生活サイルクについていくつか解説していきます。
詳細に関しては各個別の記事で解説していますのでそちらをご覧ください。
① 1週間単位で生活サイクルを回す
ギャンブルをやめるためにはギャンブルをやりたいと思わないように徐々にしていき、ギャンブルが必要ない生活にすることです。
そのためには様々な対策内容を生活に組み込んで馴染ませていけばおのずとなっていきます。
そしてそのサイクルを回す為の方法としてはPDCAサイクルと呼ばれる方法を使います。
とにかく行動が必要で、1日1日の積み重ねが大切。
ですので長期での計画ではなく、小まめに見直しが出来る1週間単位で生活サイクルを回すことがポイントです。
詳しい記事は下記をご覧ください
②振り返ることで「報酬」になる
なぜ振り返りが必要なのか?ですが、振り返りを通して
- 成果や達成感を自分で認識
- 脳に「報酬」として届ける
このように新しい行動回路を強化するエネルギーになります。
さらに、
「やってきたことは無駄じゃなかった」
「自分にもできるんだ」
という感覚が育ち、次のチャレンジ(完全にやめるステップ)へ向かう自信にもつながっていきます。逆に言えば振り返らないということは行動の意味、「報酬」を半分受け取らないようなもの。
せっかく行動をしているのですからその行動の報酬を受け取りましょう!
詳しい記事は下記をご覧ください
③リスト化して即実行できる仕組み
ギャンブルをやめるためには各場面において「行こうかな・どうしようかな?」と考えるのを阻止し、ふと行きたいとなった場合も「ブレーキ!」と考える暇を与えないようにすることが大切。
そのためにリスト化して仕組みにしておくことで、より簡単にギャンブルから離れることができます。
ギャンブルに対する知識を自分は持っているだろうか、休日の予定は埋めているだろうか、そういった準備が完了しているかどうかをチェックリストで確認してみましょう!
そして最終的には自分オリジナルのリストにして、見える化することで、自分にとってのギャンブルに対する最強の盾になっていきます。
詳しい記事は下記をご覧ください
④完璧を目指すと逆に続かない
失敗は駄目なこと、そんな風に考えていると「続けられない=ダメな自分」と考えてしまいがちです。失敗をしないとは裏を返せば完璧であるということで、些細な事すら失敗と捉えてしまうかもしれません。
「昨日までできていたのに、今日できない自分はダメだ」
でも現実として、途中でやめたくなったり、できない日があったりするのは人間なら当たり前です。そんな当たり前すら許さずに自分を責めると、脳はストレスを感じてしまい動きにくくなります。
そうではなく、
「失敗とは成長の糧になるチャンスである」
「現実的に考えたらそもそも失敗ですらなかった?!」
このように考えていけると目標に徐々に近づいていけます。
そしてその時にやるべきことは下記手順です。
- 【気付く】感情的になっていることに気付く
- 【冷静】判断は落ち着いてから
- 【観察】原因を客観的に見る
- 【現実】事実ベースで考える
- 【一歩】ルールをリセットする
- 【改善】環境などを変えて改善する
これは失敗をチャンスに変えて現実的に考えるリカバリー方法です。
日常生活のあらゆる場面で有効な手段ですのでぜひご活用ください。
詳しい記事は下記をご覧ください
【STEP8】完全にやめるチャレンジ


STEP8では実際に“ギャンブルから完全に離れる”ことが目的になります。
ギャンブル依存症は結局のところギャンブルから離れないと回復しません。
ここまでのSTEPは別の回路を作ることでギャンブル衝動を減少させることが目的でした。STEP7を続けて今までの半分しか行かないくらいにギャンブル衝動が減少しているくらいが理想になります。
STEP8では、今までのSTEPで行ったことを維持継続しながら、さらにギャンブル衝動に対する対策を増やし、衝動に負けない経験を積むことを目指します。



機械の本質は「絶対に壊れない設計」ではなく、「生産を維持継続していくこと」です。つまり故障は防ぐ方が良いが、その為にガチガチに対策して生活に支障が出たら本末転倒ということ。状況を見ながらあなたにあったチャレンジをしていきましょう!
ここからいくつかSTEP8の離れる方法についていくつか解説していきます。
詳細に関しては各個別の記事で解説していますのでそちらをご覧ください。
①減少チャレンジをする
ギャンブルをやめるためにまずはいきなりやめるのではなく、徐々に回数や1回の時間を減らしていくことで無理なくやめていくことができます。
実はSTEP7の新しい生活サイクルを回すことで自然と回数や時間は減ってきているはずです。
ここではそれをもう少し意識して自分の意志で減らしていきましょう。
減少チャレンジのやり方は基本的にはSTEP7の新しい生活サイクルを維持継続しつつ下記を追加します。
- 意識的に行かない日を作る
これだけです。
つまり「行きたいけど今日はやめてみよう」と意識的に行かない選択をして代替行動をするということになります。
詳しい記事は下記をご覧ください
②禁止チャレンジをする
ギャンブルをやめる禁止チャレンジでは長期的な計画を立てる必要はありません。
まずは「1週間、試しにやめてみる」だけです。
- まずは「1週間だけゼロチャレンジ」
- 小さく成功体験を積む
- 無茶な我慢はしない
- 失敗しても「再チャレンジが前提」
- 自分を責めず「なにがあったか」を週末の振り返り整理する
まったく出来ないのであればギャンブル衝動を下げるための生活サイクルを回す活動が足りない、減少させる活動が足りないのでもう少し活動を続けてからあらためて行います。
この1週間を試してみて、行けそうならまた1週間行いましょう。
とはいえ毎週毎週何も工夫をしないわけではありません。まずは1週間、その後きつくなってきたタイミングで対策を導入していきましょう。
ちなみによく1ヶ月頑張ったとギャンブル禁止のご褒美をあげてモチベーションを高めるといった手段がありますが、これはギャンブルを禁止=ご褒美という習慣化になります。
それがめちゃくちゃ悪いわけではないですが、ギャンブル禁止がクセになって逆にギャンブルのことが忘れられなくなる可能性があります。
ですので行うことはやめてみる間に代替行動をする。そしてその代替行動を続けた結果にご褒美をあげる方法を取りましょう。
また、代替行動自体がご褒美になることを選ぶのも有効です。
そしてやめてみる時に必要であれば物理的なサポートを受けて、よりやれない環境を作っておくことも一つの手になります。
詳しい記事は下記をご覧ください
③ギャンブルを断ち切り次に進もう!
禁止ではなく、断つことになります。今後一生私はギャンブルをしないと決意して断つということ。
ですが基本的には禁止チャレンジをして、ある程度やめ続けた段階でこのギャンブル断ち切りへと進みますのでやることは受け入れることです。
ギャンブルの無い世界で今後暮らしていくということを。
これはギャンブルの価値観が上位に来ている状態ですととても辛いのですが、その先には自由な世界が待っていますので勇気を持って進んで行きましょう!
そしてあとはスリップ(再発)しないようにすればこれでギャンブル依存症とは無縁の関係になる…。
と思いきや残念ながらそうでもありません。
私たち依存症になった人はギャンブル以外にも問題がある可能性があるのでギャンブルはさっさと忘れて、そちらに目を向けていきましょう!
詳しい記事は下記をご覧ください
【STEP9】スリップしない心構え


STEP9では“スリップしない、しても立ち直れる準備をする”ことが目的になります。
スリップは再発、再燃など言われるギャンブルをやめて数か月後にまた何かがきっかけでギャンブルをしてしまうことを言います。
スリップは1回でもギャンブル衝動が復活してしまうため、スリップしないようにする心構えや対策が重要です。
また、もしスリップしてしまった場合でも、それが最終的な終わりではありません。「スリップしてもすぐに立ち直れる仕組み」を整えておくことも必要です。
ここからいくつかSTEP9のスリップについていくつか解説していきます。
詳細に関しては各個別の記事で解説していますのでそちらをご覧ください。
① 1回でスリップはする!対策は心構えと生活サイクルを回すこと
1回くらいなら大丈夫かな…?そう思っていた昔の私は見事にスリップをしました(笑)
ですのでたった1回でもスリップはするということは私が身をもって証明しましたのでぜひ皆さんには試さないでいただきたいです。
そしてそうならないための心構えとしてはギャンブルに対する自分の防御力はゼロだということ。これを常に忘れないでください。
対策は日々の生活サイクルを油断せずに行うことで、ギャンブルから離れた生活を送ることになります。
そしてもしもスリップしてしまった場合は、まずは気持ちを整理してやるべき対策を進めることで、また時間はかかるかもしれませんがギャンブルをやめることができますので再度進めていきましょう!
詳しい記事は下記をご覧ください
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このサイトが大切にしていること
「この世界は、生きづらいものだ」と思っていた過去があります。
でも今は、そう感じていたのは“思考の回路”が乱れていただけだったんだと気づきました。
このサイト「ゆるやめ」では機械保全士として培った現実重視の“視点”をベースに、脳科学や心理学の知識そして私自身の体験を交えて、我慢ではなく緩やかな仕組みでやめるヒントをお届けしています。
よければ他の記事も覗いてみてくださいね。
参考・出典
- 厚生労働省,依存症についてもっと知りたい方へ,2025/4/21
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html - 厚生労働省,依存症対策,2025/4/21
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000070789.html - 厚生労働省「うつ病の認知療法・認知行動療法 患者さんのための資料」,2025/4/11
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/kokoro/dl/04.pdf