【失敗してもOK!】パチンコ・スロットをやめるためのリカバリー方法6ステップを解説

【失敗してもOK!】パチンコ・スロットをやめるリカバリー方法6ステップを解説

ギャンブルをやめるには“失敗してもまた戻ってこれる力”が大切

ギャンブルをやめようとでもどんなに準備しても、うまくいかない日が来るのが普通です。

気分が乗らなかったり、疲れていたり、忙しかったり──。
人間だから、どうしてもコンディションには波があります。

ここで大事なのは「失敗しないこと」ではなく、失敗した時に「自己否定」しないで「また戻ってこれる」こと。

この記事では、「失敗してもまた戻ってこれる力」になる失敗をチャンスに変えて現実的に考えるリカバリー方法を解説していきます。

この記事で分かること
  • なぜ失敗しても問題ないのか、その理由
  • 認知行動療法を応用したリカバリー思考法
  • 「失敗→リカバリー」の繰り返しが成長につながること

※本記事は筆者の個人的な体験と学習に基づいた内容であり、医学的・専門的助言を提供するものではありません。依存症に関する治療や支援が必要な場合は、専門の医療機関や相談機関に相談することをお勧めします。
詳しい情報やサポートを受けるには、 厚生労働省 依存症対策ポータルサイトをご覧ください。

STEP確認

この記事はギャンブル依存症から抜け出すための「STEP7-4」です。
単独でも読める記事になっていますが全体の流れを確認したい方は下記リンクへ進みください。

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目次

【結論】完璧を目指すと逆に続かない

失敗は駄目なこと、そんな風に考えていると「続けられない=ダメな自分」と考えてしまいがちです。失敗をしないとは裏を返せば完璧であるということで、些細な事すら失敗と捉えてしまうかもしれません。

「昨日までできていたのに、今日できない自分はダメだ」

でも現実として、途中でやめたくなったり、できない日があったりするのは人間なら当たり前です。そんな当たり前すら許さずに自分を責めると、脳はストレスを感じてしまい動きにくくなります。

そうではなく、

「失敗とは成長の糧になるチャンスである」
「現実的に考えたらそもそも失敗ですらなかった?!」

そしてその時にやるべきことは下記手順です。

  1. 【気付く】感情的になっていることに気付く
  2. 【冷静】判断は落ち着いてから
  3. 【観察】原因を客観的に見る
  4. 【現実】事実ベースで考える
  5. 【一歩】ルールをリセットする
  6. 【改善】環境などを変えて改善する

これは失敗をチャンスに変えて現実的に考えるリカバリー方法です。

日常生活のあらゆる場面で有効な手段ですのでぜひご活用ください。

【理由】なぜ失敗しても大丈夫なのか?

なぜ失敗しても大丈夫なのか?

そもそも失敗しないことが目的ではありません。目的は最終的に達成できれば良いのです。

そして失敗は実は成長に必要な要素でもあります。

失敗がもたらす恩恵

  • 行動の変化は「まっすぐな上昇直線」ではない
    • 成長は徐々にではなく、ある日突然変化に気付くことがある。
  • 必ず波がある(成功⇔失敗を繰り返しながら進む)
    • 調子が良い日、悪い日は誰にでもある。
  • 失敗は「成長のためのフィードバック材料」
    • 行動の結果を教えてくれるのが失敗。なら行動を変えればいいだけ。
  • 脳は失敗体験からもきちんと学習している
    • 行動の結果が失敗だったと脳も学習していく。

つまり、失敗しないことより、「失敗しても立ち直れる」経験を積むほうが利点が多いということです。

大事なのは「立ち止まる」より「戻ってくる」こと

何度立ち止まってくじけてもいい。

大事なのは、小さな一歩でもいいから、また戻ってこれるか。

この視点を持つだけで、失敗に対する感じ方が大きく変わります。

そしてここでも根性論ではなく、その為の仕組みを用意しておきます。

【理由】認知行動療法的リカバリーの考え方

認知行動療法的リカバリーの考え方

ギャンブル依存症の回復に向けて一般的に“認知行動療法”と呼ばれる方法があり、私が紹介する方法はこれを取り入れています。

また医療機関や自助グループでもこの認知行動療法を行っています。

認知行動療法考えと現実にズレがある状態が“認知のゆがみ”と呼ばれ、それに気づいて修正していく行為が“認知行動療法”です。

この認知行動療法では、「自動思考(パッと浮かぶ考え)」を事実(証拠)を使って現実的に捉え直すという技術を使います。

失敗したときに出やすい自動思考例

自動思考(ありがち)問題点
「やっぱり自分はダメだ」全か無か思考(0か100かで考えるクセ)
「もう全部無駄だった」過剰な一般化(1回の失敗で全体を否定する)
「どうせまた失敗する」否定的な予測(未来を悲観して動けなくなる)

現実的な捉え直しの流れ

ネガティブ思考現実的な捉え直し
「ダメだった」過去にできた小さな成功例もあったはず。完全にダメな証拠はない。
「全部無駄だった」今日失敗しただけで、これまでの努力や成功まで無駄ではない。
「どうせまた失敗する」未来はまだ起きていない。過去にも失敗後に戻れた経験があるはず。

客観的に自動思考を「検証」して言い換える

ここで意識してほしいのは、「ただポジティブに考える」のではなく、「客観的に証拠を探して捉え直す」ことです。

ポジティブなだけでは駄目な理由

ポジティブな考えは良いものと思われがちですが、全てがそうというわけではありません。

  • ギャンブルで負けたけど次は勝てる
  • 失敗しても何とかなる
  • 最後の最後まで勝負は分からない

このように、ポジティブとは前向きに考えることですので、「反省をしない」というデメリットがあります。

失敗は改善に繋がる

ポジティブは失敗を「問題」と捉えないので「反省」をしない、そして反省なくして「改善」もありえません。

ですので「現実的に向き合う」ことが大切です。

【実践】失敗した時にやるべき6つのステップ

失敗した時にやるべき6つのステップ

失敗に対してやるべきことは下記の流れになります

  1. 【気付く】感情的になっていることに気付く
  2. 【冷静】判断は落ち着いてから
  3. 【観察】原因を客観的に見る
  4. 【現実】事実ベースで考える
  5. 【一歩】ルールをリセットする
  6. 【改善】環境などを変えて改善する

解説していきます。

①【気付く】感情的になっていることに気付く

失敗した直後は「感情が強く」なります。感情的になっていると気付くことが最初の一歩です。

気付いたらまずはメモを取りましょう。

  • 「どうせ自分は無理だと思った」

この時にあれこれ考えても感情に流されて冷静な判断はできません。

②【冷静】判断は落ち着いてから

判断をするためにはまず冷静になる必要があります。そのための方法の一つがメモを取ること。他にもいくつかあるので紹介します。

  • 深呼吸
    ゆっくりと深く息を吸い、数秒間息を止めてから、ゆっくりと吐き出します。これを数回繰り返すことで、心拍数が落ち着き、リラックスできます。
  • 一時的に離れる
    感情が強くなっている状況から一時的に離れることで、冷静さを取り戻すことができます。散歩をしたり、静かな場所に移動したりして別のことに意識を向けましょう。
  • 気持ちを紙に書き出す
    「ジャーナリング」と呼ばれる方法で、心のモヤモヤを紙に書き出すことで頭の中に溜まっているモヤモヤを可視化して客観的に見ることで冷静さを取り戻すことができます。
  • ポジティブな自己対話
    自分に対して優しい言葉をかけることで、気持ちを和らげることができます。「大丈夫、冷静になれる」と自分に言い聞かせてみてください。
  • マインドフルネスを取り入れる
    マインドフルネスは簡単に言うと「現在の自分の体に焦点を当てる」ことになります。そうすることで感情ではなく、現実に意識をもっていけて冷静になれます。

③【観察】原因を客観的に見る

できなかった時のことを、冷静に振り返ってみましょう。

  • 体調が悪かった?
  • 予定が忙しかった?
  • 気持ちが落ち込んでいた?

原因を責めることが目的ではありません。「こういうときはできにくいんだな」と事実確認だけでOK。

④【現実】事実ベースで考える

客観的な証拠を探して、現実的に言い換える

「過去にもできた日があった。今日だけにとらわれなくていい」

現実的な考えで自分の否定的な考えを正すことができます。

⑤【一歩】ルールを小さくリセットする

うまくいかなかった次の日に、

「昨日できなかったから、今日は1時間やろう!」などと無理をしないこと。

代わりに「今日は5分だけ」「1回だけ」でいい

ルールを小さくリセットしましょう。

ハードルを下げることで、再スタートが圧倒的に楽になります。

⑥【改善】環境などを変えて改善する

同じ状況だとまた失敗しやすいので、ほんの少し環境を変えてみるのも効果的です。

  • 違う時間帯にやる
  • 違う場所でやる
  • 違う道具を使ってみる

他にも

  • まだ自分には早かったので難易度を下げる
  • 別のことにチャレンジしてみる

といった気付きを得る、やることを変えるなども有効です。

こうした小さな変化が徐々に大きくなり効果が出てくるようになります。

まとめ

ポイント

  • 続かない日があっても、自己否定しないこと
  • 完璧を目指さず、「戻ってくる」を意識する
  • 失敗したら、冷静に「できなかった理由」を観察する
  • ハードルを下げて、小さなリスタートから始める
  • 環境や時間帯を少し変えて、新鮮な刺激を与える
  • 失敗は「習慣づくりの一部」と考えてOK
  • 大切なのは「何度でも立ち上がれる自分」を育てること

STEPで得られること

  • 代替行動を続ける中で「失敗してもOK」と捉える視点が身につく
  • 再スタートするための「ルールを小さくする」などテクニックが学べる

※本記事は筆者の個人的な体験と学習に基づいた内容であり、医学的・専門的助言を提供するものではありません。依存症に関する治療や支援が必要な場合は、専門の医療機関や相談機関に相談することをお勧めします。
詳しい情報やサポートを受けるには、 厚生労働省 依存症対策ポータルサイトをご覧ください。

次回

次はSTEP8 完全にやめるチャレンジを解説します。
(パチンコ・スロット依存脱出ガイドに飛びます)

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参考・出典

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