準備は「思考を減らして経験にする」ためにある
対策として何かをやってきていても、結局何をやったかがよく分かっていないと実感がわきません。
そして対策をしていてもいつ何をしていいかが分からないと考えるスキが生まれます。
そうならないためにも各対策が準備出来ているかどうかを確認して、自分の準備がどれほど出来ているかを見えるようにしていきます。
この記事はギャンブルをやめる準備が整っているかを確認して「自分オリジナルの対策リストを作る」方法を解説していきます。
- ギャンブルをやめる準備がどこまで整っているかを確認できる
- 自分に合った「自分オリジナルの対策リスト」を作れる
- 衝動が起きたときのために“思考せず動ける”仕組みを完成できる
STEP確認
この記事はギャンブル依存症から抜け出すための「STEP7-3」です。
単独でも読める記事になっていますが全体の流れを確認したい方は下記リンクへ進みください。
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【結論】リスト化して即実行できる仕組み
ギャンブルをやめるためには各場面において「行こうかな・どうしようかな?」と考えるのを阻止し、ふと行きたいとなった場合も「ブレーキ!」と考える暇を与えないようにすることが大切。
そのためにリスト化して仕組みにしておくことで、より簡単にギャンブルから離れることができます。
ギャンブルに対する知識を自分は持っているだろうか、休日の予定は埋めているだろうか、そういった準備が完了しているかどうかをチェックリストで確認してみましょう!
そして最終的には自分オリジナルのリストにして、見える化することで、自分にとってのギャンブルに対する最強の盾になっていきます。
【例題】チェックする項目

下記は例になります。この例を参考にしながら最後にチェックリストで準備が出来たかどうか確認してみましょう。
ギャンブルに対する知識
- 脳の無意識と自分の意識は別のものである
- ギャンブルをしたいと思わない
平日夕方の暇時間に備えて
- 事前に予定を1つ入れておいた(例:買い物、散歩、食事など)
- 家に直帰するルートを決めている
- 家に帰ったらやることリストを用意している
土日祝の暇時間に備えて
- 予定をあらかじめ3つ以上用意した(散歩・カフェ・図書館など)
- 外出先を決めて、家に1人でいないようにしている
- 自宅でもできる集中行動(DIY、読書、動画制作など)を用意している
衝動が来た瞬間に備えて
- 衝動ブレーキ(深呼吸、タイマー、冷水など)の手段を決めている
- 「やめたい理由」を書いたメモやLINEメッセージがすぐ見られる状態
- 「今日やることリスト」をスマホや紙で持ち歩いている
代替行動ルール対処リスト
感情的な判断を避けるために、事前に選択肢を準備
- 「ギャンブルに行く前の代替行動リスト」を作ってある
- 例:筋トレ、本を一冊読む、など難易度の高いもの
- 「気分転換用の代替行動リスト」を作ってある
- 例:ゲーム、軽い運動、散歩、YouTubeで気分転換
- 「我慢できなかったときのルール(緩衝策)」を決めてある
- 例: – 行くなら1円パチンコ限定
- 所持金は2,000円以内に制限
- 夕方から行く
- 笑顔・ガッツポーズ禁止
- 例: – 行くなら1円パチンコ限定
強制的に止める仕組み
- 財布に最低限の現金しか入れていない
- ATMカード・クレジットカードを封印または制限している
- スマホのスクリーンタイム制限やアプリブロックを設定している
衝動を乗り越えた後のご褒美
- 小さなご褒美を事前に決めている(例:カフェ、好きなお菓子)
- 衝動に耐えた日を記録して「見える化」している
- 「1週間やめたら買うもの」「1ヶ月での目標」などの報酬プランを用意

今までなら興味が湧いても手を出さなかったものにも、ギャンブルの代わりと考えることですんなり手が出せるようになったね!



お金を使うことで正しい金銭感覚が戻ってきたと実感したよ
【実践①】事前準備チェックリスト


各項目で事前準備が済んだかどうかをここでチェックしましょう。
カテゴリ | やること (準備内容) | 準備 チェック | 習慣化 チェック |
---|---|---|---|
気付く | ギャンブルの目的がズレていることに気付いた | ||
脳の知識 | なぜギャンブルにハマるのかを理解した | ||
脳の知識 | なぜ我慢できないのかを理解した | ||
ギャンブルの知識 | ギャンブルは勝てると思わない | ||
モチベーション | やめたら得られるものを見える化した | ||
報酬の用意 | 欲しいものリストを用意した | ||
トリガー&スイッチ | 自分の行動パターンを把握した | ||
環境を整える | 物理的にギャンブルを遠ざける環境にした | ||
環境を整える | 間接的にギャンブルを遠ざける環境にした | ||
環境を整える | ストレスを減らした環境にした | ||
平日夕方の暇対策 | 平日夕方の予定を1つ以上事前に入れた | ||
平日夕方の暇対策 | 平日夕方の代替行動を事前に選んだ | ||
土日祝の暇対策 | 土日祝の予定を3つ以上事前に入れた | ||
土日祝の暇対策 | 土日祝の代替行動を事前に選んだ | ||
衝動ブレーキ | 物理ブレーキ行動(深呼吸、冷水など)を3つ決めた | ||
衝動ブレーキ | 思考遮断ワード・習慣を2つ決めた | ||
衝動ブレーキ | 人やモノとのつながり用意(連絡先、メモ)を準備した | ||
衝動ブレーキ | 短時間集中系ゲームやタスクを1つ以上設定した | ||
衝動ブレーキ | 自分だけのパターンを決めた | ||
代替行動ルール | ギャンブル前に取り組む行動を用意した(筋トレ等) | ||
代替行動ルール | 行動の妨げになるものを排除した | ||
代替行動ルール | 気分転換用の行動を用意した(ゲーム等) | ||
ギャンブル中のルール | 行く場合のルールを設定した | ||
報酬・ご褒美 | 衝動に耐えた時の小さなご褒美を3つ用意した | ||
報酬・ご褒美 | 週末の振り返りご褒美(軽いカフェタイムなど)を決めた | ||
報酬・ご褒美 | 1ヶ月達成時の大きめご褒美(アイテム購入など)を決めた | ||
記録を付ける | 毎日・毎週の記録ノートを用意した |
【実践②】オリジナルのリストにして最強の盾を作る


上記リストを参考に自分が準備するものをリストにして、自分オリジナルのリストを作っていきましょう。
やることを自分用に変える
やり方としては上記リストのやること(準備内容)を自分用に変えていく。
そして内容は一度作って終わりではなく、毎週見直すこと。
こうして徐々に自分専用のオリジナルのリストが出来上がっていきます。
見える化が出来て育っていく
リスト化することで何をやるかが明確になり、何をやろうかと考えるスキが減ります。
そして自分がやってきたことが目に見えて分かり、行動の結果が大きな自信へと変わっていきます。
リストの内容を生活に取り入れてどんどん習慣にして身に付けていきましょう!
自分を守る最強の盾となる
リストの中身を生活の一部として習慣になり、身に付けた時にこのリストは
- 自分がやってきたこと
- 習慣にしてきたこと
- 育ててきたもの
これらをやった証となり、自分にとってギャンブルに対する最強の盾になっていきます。
【まとめ】
このリストを徐々に埋めていき、すべて埋めることで、ギャンブル衝動に対する“準備”が整います。
この準備した仕組みを習慣となるまで自分の体に馴染ませていきましょう。
焦る必要はありませんので少しずつ生活サイクルを整えていけば後は自ずと習慣になっていきます。
次回
次は【失敗してもOK!】パチンコ・スロットをやめるリカバリー方法6ステップを解説します。
活動に失敗はつきもの、その心構えや立ち直るためのノウハウの解説となっています。
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このサイトが大切にしていること
「この世界は、生きづらいものだ」と思っていた過去があります。
でも今は、そう感じていたのは“思考の回路”が乱れていただけだったんだと気づきました。
このサイト「ゆるやめ」では機械保全士として培った現実重視の“視点”をベースに、脳科学や心理学の知識そして私自身の体験を交えて、我慢ではなく緩やかな仕組みでやめるヒントをお届けしています。
よければ他の記事も覗いてみてくださいね。
参考・出典
- 厚生労働省,依存症についてもっと知りたい方へ,2025/4/21
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html - 厚生労働省,依存症対策,2025/4/21
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000070789.html