まずは依存の状態に気付く
こんにちは、「ゆるやめ」ブログです。
今回は、ギャンブルをやめるためのステップ1として、まずは自分の依存状態に気付くこと。という内容を解説します。
そもそも自分がどれくらい依存しているのか自覚することで、一言でいえば、“自分を変える気になること”が目的です。
たとえば、ギャンブルで、予定よりお金を使ってしまった。人との用事よりギャンブルを優先してしまった。このような経験がある方は、ギャンブルにかなり依存しているかもしれません。
そして、だからこそやめたいと思った方もいるでしょう。
でも、ここが今回のポイントで、やめようと思うことと、自分を変えようと思うことは、全くの「別物」ということ。この違いが与えるメリットが、ギャンブルをやめる上では意外と重要になってきます。
今回の記事を読むことで、やめようと思うことと、自分を変えようと思うことで何が違って、どのようなメリットがあるのかが分かります。今、やめたいと思っているだけの方は、役に立ちますのでぜひご覧ください。
【関連動画】
記事と同様の内容が動画でも見られます。取り組みやすい方をお選びください。
【全体像】依存症について理解する①
【STEP1】依存症について理解する①
STEP1ではまずは依存の状態に気付くがテーマです。
そもそも自分がどれくらい依存しているのか、“自分自身の状態に気付く”ことをきっかけとして、ギャンブル依存で起こっている問題をしっかり受け止め、そして自分を変える気になる”ことが目的になっています。
概要:ステップ1の全体像
ステップ1の全体像としては次のようになっており、目的が達成、もしくは理解できていれば次のステップに進みましょう。
- 【テーマ】まずは依存の状態に気付く
- 【目的】“自分自身の状態に気付く”ことで自分を変える気になることが目的
- 【やる事】問題を受け止めると起こる変化の理由を知る
- 【やる事】自分が金銭目的なのかチェックする
- 【やる事】自分が快感目的なのかチェックする
- 【やる事】ギャンブルをやめる目的は何なのか
- 【効果】自分で自分を変える気になる
- 【目的】“自分自身の状態に気付く”ことで自分を変える気になることが目的
【理由①】自分を変える気になる必要性

まず、そもそもなぜ自分を変える気になる必要があるのかを解説します。
ギャンブル依存症の対策
ギャンブル依存症の対策ではこれから「環境・仲間・自分の気持ち」を変化させていく必要があります。たとえば「一緒に行っていた人との付き合いを見直す」などといった、生活環境を変えていきます。
人は変化を嫌う生き物
ですがここで問題が一つあります。それは私たち人は変化を嫌う生き物ということです。
だから自分で望まない変化を受け入れることが嫌ですし、他人からのアドバイスも嫌なので受け入れられません。
ですので、自分を変える気になることで、この変化に対する嫌という思いを最小限にする必要があります。
【理由②】やめたい思いと、自分を変える思いの違い

次にやめたい思いと、変える思いの違いを解説します。
本人に変わる気がないとほぼ無意味
先ほどの変化を嫌うという理由から、どんなに良い方法があったとしても、本人に変わる気がないとほぼ無意味です。
冒頭で話していた、ただやめたいと思っているだけだと、やめたいけど変わりたいわけじゃないから、変化に抵抗がある。このような状態に近い可能性があります。
だからこそ、そこからもう一歩踏み出し、自分で変化を受け容れる土台を作っておかないと前に進めません。
変化を受け入れる方法
そしてその変化を受け容れる土台を作るためには、自分はギャンブル依存の問題を深刻に受け止めきれていないということに、まず気付くこと。そして、その問題は自分の責任だと自覚すること。
そうすることで、じゃあこの問題をどうすれば良いのかと、自分事として問題解決のために変化を受け入れやすくなります。
だから警告情報が多い
ですので、ギャンブルをやめるために動画やインターネットなどで検索すると、ギャンブルをやめたくなるような情報ばかりが出てきます。これはギャンブルをやめる方法がどんなにあっても、そもそも本人が変わる気になっていないと意味がないからその気になってもらうためのものです。
【理由③】メリットと具体例

次に、メリットと具体例を解説します。
変化を受け入れるメリット
冒頭で話していた自分を変えようと思うメリットで、変化を受け入れる土台ができることで、ギャンブルから抜け出すための活動がより意味あるものになる。そして変化に対するストレスが低減するといった効果が期待できます。
具体例
解説だけじゃよくわからないと思うので、具体例を出します。
たとえば、友人よりギャンブルを優先しているという「問題」にまずは気付く。そして問題を受け止め、自分は依存症の傾向があると自覚する。つまり問題は自分が変わってしまったせいで起こっているということを自覚するということ。これがタイトルであった、「とある変化」を自覚すればやめられるという話です。ここまで来たらあとは問題解決のために自分が変わる必要があるので、嫌であっても自分が変わったものをまた変えるだけです。それを受け入れて進みましょう。
これはつまり、今までは自分が変わったせいで、問題が起こったという状態でした。
それであれば逆に、自分が変わったおかげで、問題を解決できる。ということです。
ちなみに自分のせい、責任という言葉を使っていますが、自分を責める必要はありませんし、責任とは悪いものではありません。
どういうことかというと、責任があるということは、自分の手で変えられるものだという意味です。
結論:これがスタート地点
だからこそ、まずは依存の問題を受け止めきれていないことに気づくこと、そして自分で自分を変える気になることがスタート地点となります。
【方法】きっかけになる方法2つ紹介
ここからは気付くためのきっかけになる方法を2つ簡単に紹介します。
方法:セルフチェック
方法として具体的には金銭や勝利、ストレス解消といったギャンブルの目的に対してセルフチェックを行い、自分は今、何が目的なのか、そしてその目的が依存のせいでずれているのではないかと、問題に気付くきっかけにしてください。
金銭目的かどうかのセルフチェックリスト

- 「負けたら取り返すまでやらなきゃ」と思ってしまう
- 気づけば決めていた以上のお金を使ってしまう
- 勝ったあとすぐ「また打ちたい」と思う
- 負けた日はイライラし、日常にも影響する
- 「金のため」と言いながら、総額で負けている
ストレス解消目的かどうかのセルフチェックリスト

- 最近は「勝ちたい」「負けた分を取り返したい」が中心になっている
- 当たったときの快感を求めて繰り返してしまう
- 負けるとイライラしたり、自分を責めてしまう
- 今日はもうやめようと思っても、なかなかやめられない
- ギャンブル以外の趣味・娯楽が減ってきた
これらは該当する項目が多ければギャンブルに生活を支配されつつある傾向が見られます。あくまで自己理解と振り返りのための参考情報ですが、気づくきっかけになればと思います。
情報がきっかけになる

他にも気づく方法として情報を得ることがきっかけになる場合もあります。
たとえば、ギャンブルで一人当たり年間いくら負けているかといった情報。
これは私が計算したところ、例えば2023年の一人当たりの平均年間負け額はパチンコ・スロットで約33万円でした。この数値にはライトユーザーも含まれていますのでヘビーユーザーのかたは2~4倍の60~100万程度、もしくはもっと多く使っているかもしれません。
そして重要なのはこの数値は負けたから悪い、というわけではなくて、これがパチンコやスロットを行った当たり前の結果だということです。どういうことかというと、パチンコ、スロットは還元率と呼ばれる、使ったお金がかえってくる割合が80%程度と言われています。その80%が、この一人当たりの平均年間負け額、約33万円という結果です。

つまりこの負け額がベースであり、プラマイゼロであればむしろ平均より30万近く勝っていると言えます。そして30万近く負けている場合は、その結果は当たり前であり、負けて悲しむのは、依存によって「当たり前がズレている」のかもしれない、という話です。
もちろん行く頻度などでも変わりますが、こうした情報を知ることでも、自分を見直すきっかけにしてもらうことができます。
【補足】ギャンブルをやめる目的は何ですか?
ここからは補足説明となります。みなさんのギャンブルをやめる目的は何でしょうか?
体験談:目的の違いで意味が違う

まず結論から言うと、ギャンブルをやめる目的は、ただギャンブルをやめたいでは弱いという話になります。
僕の場合を例にして話していきます。
依存症時代の僕は「ギャンブルがこの世で一番楽しい」「別のことに夢中になる人が羨ましいけど、やめられないし、僕はこれでいいや」と本気で思ってずるずるとギャンブル生活を続けていました。それからとある出来事があり、それをきっかけにして今まで以上にやめたいという思いが強くなりましたが、結局そう思ったところでギャンブルは我慢できないし、そんな自分が大っ嫌いでした。
ここで大事なポイントが一つあり、この時、ギャンブルをやめたいけど「楽しい、好き、可能ならやめたくない」という思いが強かったのです。どういうことかというと、たとえばやめたいとは言っても、心の奥では「大金があって生活に問題が出なければやりたい」といった考えがあったということです。
これはギャンブルという依存対象をやめたいのではなく、ギャンブルで発生した「問題を避けたい」だけだったということ。逆に言えばギャンブルで起こる問題が起こらなければ、ギャンブルをやってもいいということに繋がります。
みなさんはどうでしょうか?
ギャンブルをやめたいと思う人の多くは、「問題が起こったからやめたい」場合が多いのでないでしょうか?
では結論として、どのような目的が良いのかですが、これはずばりギャンブルをやめたいではなく、自分を変えてギャンブルが不要な生活にする。このような目的がおすすめになります。
【補足】気付くのが遅いと、どうなるのか
次に、補足をもう一つ話していきます。
体験談:気付かないと行くとこまで行く

今回のテーマである、気付くこと。これが遅いとどうなるかを、また僕の体験談を交えて話していきます。
結論からいうと、気付かない結果、「行くところまで行く」というケースが多いです。
たとえば
- 借金をして返済の目途がつかない
- 友人や家族からも見放されてしまった
- 仕事に影響が出てもう来なくていいと言われた
などがあります。

そして僕の場合は依存症歴15年、損失金額総額1000万以上、さらに借金200万してようやく気付きました…。
ちなみにこれは人によって、どこが底なのかは違いますので、たいしたことないって思うひとは、もっと底が深いのでしょう。
底付きがきっかけになる


このようにもう本当に限界だと、“底付き”を経験しないと“気づかない”という場合があります。



これはたとえば、機械で言うと“底付き”はメンテナンスせずに悪化して、重大故障で強制停止、工場の生産が完全停止してお手上げの状態だよ!!



だからこそ問題の解決に手を入れるきっかけになるわけですが、可能ならその前に気づきたいものです。
一言:気付くことが最初のステップ


この記事を読んでくれているみなさんには私と違い、出来れば底付き前に気づいて欲しい。
だからこそステップ1で、まずは「気付くこと」が最初のステップになります。
【今回のまとめ】
それでは今回のまとめになります。
【テーマ】
今回のテーマは、まずは自分の依存状態に気付くことになります。
そもそも自分がどれくらい依存しているのか、“自分自身の状態に気付く”ことをきっかけとして、ギャンブル依存で起こっている問題をしっかり受け止め、そして自分を変える気になる”ことが目的になっています。
【内容】
今回の内容としては次になります。
- 理由①自分で自分を変える気になる必要性では、
- ギャンブル依存症の対策ではこれから「環境・仲間・自分の気持ち」を変化させていく必要がある。
- だけど問題が一つあり、それは私たち人は変化を嫌う生き物ということ。
- だから自分で望まない変化を受け入れられない。
- ですので、自分を変える気になることで、この変化に対する嫌という思いを最小限にする必要がある。
- 理由②やめたい思いと、変える思いの違いでは、
- どんなに良い方法があったとしても、本人に変わる気がないとほぼ無意味。
- ただやめたいと思っているだけだと、この状態に近い可能性がある。
- だからこそ、自分で変化を受け容れる土台を作る。
- そのためには、依存問題に気付き、受け止め、自分の責任だと自覚すると、変化を受け入れられる
- 理由③メリットと具体例では、
- ギャンブルから抜け出すための活動がより意味あるものになる。
- 変化に対するストレスが低減する
- 責任があるということは、自分の手で変えられるものだという意味
- きっかけになる方法では、
- セルフチェックをする方法や、一人当たり年間いくら負けているかといった情報を知る方法がある
- 補足①ギャンブルをやめる目的では、
- ギャンブルをやめる目的は、ただギャンブルをやめたいでは弱い。
- 自分を変えてギャンブルが不要な生活にする。このような目的がおすすめ。
- 補足②気付くのが遅いとどうなるかでは、
- 気付かない結果、「行くところまで行く」
- だからこそ、まずは「気付くこと」が最初のステップ。
まとめとしましては、このような内容になります。
最後に一言
最後に、今回は複数の内容をステップ1としてまとめたものになります。理由や方法などをもっと知りたい方は詳細記事をご覧ください。
今回の記事が、みなさんのギャンブルに対する考えを変える一つのきっかけになってくれていれば幸いです。
それでは今後もこのような記事を投稿していきますので、この動画がいいなと思ったらブックマークしてくれると嬉しいです。
最後までご覧いただき、本当にありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
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このサイトが大切にしていること
「この世界は、生きづらいものだ」と思っていた過去があります。
でも今は、そう感じていたのは“思考の回路”が乱れていただけだったんだと気づきました。
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参考・出典
- 厚生労働省,依存症についてもっと知りたい方へ,2025/4/21
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000149274.html - 厚生労働省,依存症対策,2025/4/21
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000070789.html