知らないと損をするパチンコ知識。
パチンコで必要な軍資金は、実は台によって大きく変わり、その影響で負けやすい台とそうでない台とで分かれます
もしかしたら、みなさんは今までその分、大きく損をしていたかもしれません!
こんにちはゆるやめチャンネルです
今回は「パチンコの平均投資金額」というテーマでお話します
確率的に2万円あれば足りるだろうと思っていたら、意外とそうでもない。
そして何より負けやすい落とし穴がそこにはあります。
なぜそうなるのかを計算してみましたのでぜひ参考にしてみてください。
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【計算1】必要な必要な軍資金を計算してみる
今回は計算しやすいように、1玉4円で、大当り確率が319分の1、大当り時の出玉が1800玉。
確率変動に入る確率と、変動が続く確率が共に60%という台を例に挙げて
この台の必要な「平均投資金額」である軍資金を計算していきます。
注意事項
今回は考え方のための計算です。ですのでここで表す初当り1回の出玉は、
・アタッカーの削りなし
・電サポ中の増減なし
いわゆる「表記出玉」となります。
ボーダーライン
まずはボーダーラインを計算します
大当たり1回の期待値
大当たり1回の期待値を計算します。


期待出玉=1,800玉×2.5回=4,500玉
この4,500玉が期待値です。
ボーダーライン
次にボーダーラインを計算します。
このボーダーラインは1玉4円とした場合、1,000円で何回転すれば損をしないかというラインです。

この17.72回転がボーダーライン。
319回転分の玉数、4,500玉を入れたら、大当たり1回の期待値4,500玉が返ってくる、そのラインがこの回転数です。
初当たり平均投資金額
次に初当たり平均投資金額を計算します。

ちなみに補足で、319分の1が319回転以内に当たる確率は約 63.3% です。
投資が止まる平均大当たり回数
次に投資が止まる平均大当たり回数を計算します。
投資が止まるのはボーダーラインを超える出玉を獲得した時になり、その大当たり回数は2.5回で、4,500玉以上を獲得する必要があります。
| 継続回数 | 確変突入率 | 継続確率 | 理由 |
| 1回目 (突入) | 60% | 0.6 | 確変抽選に成功する確率 |
| 2回目 (継続) | 60% | 0.6 | 2連目抽選に成功する確率 |
| 3回目 (継続) | 100% | 1 | 2連目を継続した時点で 2.5 回を超える |


必要な平均大当たり回数は「2.77回」になり、大当たり全体の「 36%」で投資が止まるようになります。
平均追加投資金額
次に追加投資の金額を計算します。
継続回数で追加投資金額が変化します
| RUSH継続回数 | 継続確率 | 獲得出玉 (個) | 追い銭(玉の不足分) | 追い銭額 (円) |
| 0回 (単発) | 40.00% | 1,800 | 4,500−1,800=2,700 個 | 10,802円 |
| 1回 (2連) | 24.00% | 3,600 | 4,500−3,600=900 個 | 3,600円 |
| 2回 (3連で止まらない) | 14.40% | 5,400 | 4,500−5,400=−900 個 | 0円 (玉が増加し、投資ストップ) |
平均して必要な追加投資金額は5,184.8円

そして追加投資金額が必要な回数は1.78回

ですので平均追加投資金額は9,230.9円

最終的な平均投資金額
最後に初当たり平均投資金額と平均追加投資金額を足すと

この金額がこの台で遊技を始めたときに、平均的に財布から出ていく現金の総額になります。
小まとめ
つまり、この台で遊技を始めたときに、必要な平均大当たり回数は「2.77回」になり、
大当たり全体の「36%」で投資が止まる。
そのあいだ、平均的に財布から出ていく現金の総額は27,233円になります。
例)波の違い3パターン
たとえばですが、同じ台でも波の違いがあります。
初当たりまでの回数を固定した場合で、確変にすぐ入ったり、入らなかったりした場合。
1回目で投資が止まることもあれば、4回以上初当たりを引いて、やっと止まることもある。
その場合は当たり前ですが、どんどん投資金額が増えていきます。
| パターン | 波の状況 | 投資が止まる平均回数 | 平均総投資金額 |
| 最良の波 (理想値) | 初当たりが即、投資ストップ条件を満たす RUSH (3連以上)に入る。 | 1.00 回 | 18,002円 |
| 平均の波 (確率計算) | 単発や 2連で玉切れを起こしながら、平均 2.78 回目で投資ストップ条件を満たす RUSH に到達する。 | 2.78 回 | 27,233円 |
| 最悪の波 (極端な単発) | 確変に入らず、単発ばかりで投資が止まらない (玉切れによる追い銭が最大化する)。 | ≈4.63 回(波止まりが遅れる) | 57,213円(追い銭が続く) |
【計算2】スペックの違いで比較してみる
今度は波が荒いスペックの場合どうなるかを計算して、比較してみます。
スペック
スペックは大当り確率が319分の1、大当り時の出玉が1800玉。
確率変動に入る確率50%、変動が続く確率が80%、確変ハズレ時は出玉0玉という「波が荒い」台の場合。
| 項目 | 値 | 理由 |
| 初当たり費用(固定) | 18,002円 | 固定 |
| 次の当たりまでの消費玉 | 4,500個 | 固定 |
| RUSH突入率 | 50% | 固定(初当たり) |
| RUSH継続率 | 80% | 固定(RUSH中) |
| 大当たり出玉(RUSH非突入) | 0個 | |
| 大当たり出玉(RUSH突入) | 1,800個 | |
| RUSH中の期待出玉 | 7,500 個 | |
| 大当たり期待出玉 | 4,500個 |
投資が止まるまでの平均総投資金額の計算
| 項目 | 値 | 計算ロジック |
| 投資が止まる確率 (P) | 0.32 | 0.50(突入)×0.80(2連)×0.80(3連) |
| 投資が止まる平均回数 | 3.13 回 | 1/0.32 |
| 平均追い銭回数 | 2.13 回 | 3.13回−1.00回 |
| RUSH継続回数 | 確率 | 獲得玉数 | 追い銭額 (円) |
| 0回 (通常) | 50.00% | 0 | 18,002円 |
| 1回 (RUSH中ハズレ) | 10.00% | 1,800 | 10,802円 |
| 2回 (RUSH中ハズレ) | 8.00% | 3,600 | 3,602円 |

追い銭は10,369円

結果の比較
| 台の名称 | 大当たり期待出玉 | 投資ストップ確率 | 追い銭総額(波の影響) | 平均総投資金額 |
| 前回の台 | 4,500個 | 36% | 9,231円 | 27,233円 |
| 今回の新台 | 4,500個 | 32% | 22,086円 | 40,088円 |
スペック&結果 比較一覧
| 項目 | 穏やかな台 (投資 27,233円) | 荒い台(投資 40,088円) |
| 機械割 | 100% | 100% |
| ボーダーライン | 17.72回転 | 17.72回転 |
| 319回転に必要な玉 | 4,500個 | 4,500個 |
| 大当たり1回の期待出玉 | 4,500個 | 4,500個 |
| — | — | — |
| 大当たり時の出玉 | 1,800個 | 1,800個(ハズレ時0個) |
| RUSH突入率 | 60% | 50%(ハズレ時、出玉無し通常へ) |
| RUSH継続率 | 60% | 80% |
| 平均継続回数 | 2.5回 | 5.0回 |
| — | — | — |
| 投資が止まる平均回数 | 2.78回 | 3.13回 |
| 平均追い銭回数 | 1.78回 | 2.13回 |
| 平均追い銭 | 5,184.8円 | 10,369円 |
| 追い銭総額(波の影響) | 9,231円 | 22,086円 |
| 平均総投資金額 | 27,233円 | 40,088円 |
差額は12,855円になります。
ただ機械割はどちらも100%ですので最終的な収支は交換率や手数料の影響がなければ0円になる計算です。
【計算3】レートと交換率による損失
この平均投資金額で、問題となるのは機械割は同じなのに差額が広がること。そしてそれは「交換率」が大きく影響しています。
500円で116玉、1玉約 4.31 円の場合で、交換率は27玉(3.7円)交換だとします。
| 交換率 | 10000円交換数(玉) | 分岐割数(割) |
| 23.2玉(等価交換) 1玉=4.31円 | 2,320 | 10.00 |
| 26玉 1玉=3.85円 | 2,600 | 11.21 |
| 27玉 1玉=3.70円 | 2,700 | 11.64 |
まず、換金の前に貸し出しレートが1000円で125玉から116玉になったことで、平均総投資金額がどちらも増えます。
投資の差額は12,855円から13,678円と少し増えます。
| 項目 | 穏やかな台 (RUSH 60% / 出玉あり単発) | 荒い台 (RUSH 80% / 0 玉単発 50%) |
| 消費玉数 | 4,500個 | 4,500個 |
| 貸玉単価 | 4.31円/玉 | 4.31円/玉 |
| 平均総投資金額 | 29,379円 | 43,057円 |
| 投資の差 | – | 13,678円 |
換金率のギャップ
交換率は27玉(3.7円)交換だとします。
- 貸玉単価: 4.31円/玉
- 換金単価: 3.70円/玉
- 換金ギャップ(損失): 4.31円/玉−3.70円/玉=0.61円/玉

換金による損失金額
| 項目 | 穏やかな台 (投資 29,379円) | 荒い台 (投資 43,057円) |
| 平均総投資金額 (X) | 29,379円 | 43,057円 |
| 借りた玉数 (X/4.31) | 6,816.47個 | 9,989.98個 |
| 実質的な損失額 | 6,816.47個×0.61円/玉 | 9,989.98個×0.61円/玉 |
| 計算結果 | 4,158円 | 6,094円 |
換金による損失金額は穏やかな台4,158円で、荒い台 6,094円となります。
スペックによる損失金額
| 項目 | 穏やかな台 (投資 29,379円) | 荒い台 (投資 43,057円) |
| 換金ギャップによる損失額 | 4,158円 | 6,094円 |
| 換金で戻る現金(実質回収額) | 29,379円−4,158円=25,221円 | 43,057円−6,094円=36,963円 |
| 損失額の差 | – | 1,936円 |
波が荒い台のほうが、穏やかな台よりも 1,936 円 多くの損失をすることが分かりました。
【結論】波が荒い=損失はでかくなる
今回分かったとこは、機械割が同じであるにもかかわらず、「波の荒さ」が投資金額を増やし、それが損失を大きくする、ということになります。
必要軍資金と波のリスク
軍資金としては、穏やかな台で30,000円程度、荒い台で43,000程度でした。
これは、もっと荒い台であれば投資金額は増え、換金損失も増えていきます。
とくにラッシュまでの入り口が狭いタイプはその傾向にあります。
交換ギャップによる見えないコスト
そして損失金額は穏やかな台が4,158円で、荒い台が 6,094円。波の荒い台のほうが約 2,000 円 近く大きくなります。
この約 2,000 円 の差は、年間 100 回遊技すると仮定した場合、年間で約200,000万円の追加損失金額となります。
しかも何度も言いますが、機械割どちらも100%なのにこれだけの損失がでます。
当たらずに終わる可能性
あと、波が荒い台は「出ないまま終わってしまう」パターンが多くなります。
投資が止まるための平均初当たり回数が2.78回と3.13回という差が、この出ないまま財布が空っぽになって帰る確率を上げています。
小まとめ
ですので結論は、波が荒い方が打っていて楽しいのは僕も分かります。
ですが「貸し出しレート」と「交換率」、この二つがある以上最初の投資金額、軍資金の消費が少ない方が良い。
そしてその軍資金が少なく済み、まともに出ないで終わる、なんてパターンを回避しやすいのは「波が穏やかな台」ということ。
この表面上は分かりにくい「負けやすい台」。
これが塵積って山となっていくのが、パチンコの落とし穴だったりします。
補足:軍資金の簡単な計算方法
最後に軍資金の計算方法ですが、分かりやすい計算としては初当たり平均投資金額(319回転÷ボーダーライン)×1,000円の数値。
この数値を基準に約1.5~2倍で穏やかな台、約2~ 3倍で荒い台と目安にすることで、必要な平均軍資金が分かります。
ただあくまで平均で、319分の1が319回転以内に約 63.3% で当たるように、ほとんどの場合この軍資金以下で収まります。
また、今回は機械割100%を想定しています。ボーダーラインを下回れば、それだけ必要な金額は増えていきます。
とは言え一回でめちゃくちゃはまってしまったらどうにもならないのがパチンコですので、あくまでも参考程度にしてください。

まとめ
今回のテーマ、「パチンコの平均投資金額」いかがでしたか?
- 穏やかな台と荒い台で、機械割が同等でも必要な平均投資金額、軍資金は変化する。
- 貸し出しレートが125玉から116玉になった影響で損失は広がる
- 更に景品交換時のギャップでも広がり、今回は約2,000円の差になった。
- 軍資金の計算方法は台の初当たり確率÷ボーダーライン×1,000円の数値を基準に2から3倍程度。
このような内容でした。
今回は触れませんでしたが、最近はやりのラッキートリガーは、まさにこの「荒い波」を生む設計です。
パチンコはこの波があるからこそ楽しいわけですが、波にのまれないように時には穏やかな波を選んでみてはいかがでしょう。
備考
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