【パチンコの機械割】設定1以下でめちゃくちゃ低いかも!パチンコは出る台を置かない理由

【パチンコの機械割】設定1以下でめちゃくちゃ低いかも!パチンコは出る台を置かない理由

機械割は大切

「パチンコに機械割なんか関係あるの?」
「あたりゃいいんだよ」

そう思うかもしれませんが、実は計算してみると機械割がめちゃくちゃ低い可能性があります

今回は「パチンコの機械割を計算」というテーマでお話します。

僕自身計算して見たらこんな数値になるのかと驚きました。

序盤の説明が長くなりますが、説明4からが本題になりますので、ぜひ参考にしてください。

目次

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【説明1】機械割と期待値

まず、機械割について簡単に説明します。

機械割とはパチンコではなく、スロットでよく使われる用語で、
簡単に言うと遊戯台に期待できるリターンの割合(%)です。

例)スロットのメダル

スロットの場合は、この表のように遊戯台の情報を調べると出玉率とか機械割とか書いてあります。

設定ボーナス合算機械割(出玉率やペイアウト率)
11/18397%
21/17399%
31/163101%
41/153104%
51/143107%
61/133110%

※数値は参考値

この機械割、なんの意味があるのかというと、

たとえばスロットのメダル1000枚を使った場合。


設定1では1000枚を遊戯台で遊んだ結果リターンとして970枚(97%)。
設定6では1000枚を遊戯台で遊んだ結果リターンとして1100枚(110%)。

これだけの枚数が設定上はリターンとしてかえってくる。

このような「投入枚数」に対するリターンの割合のことを「機械割」と言い、得られる枚数を「期待値」と言います。

【説明2】パチンコの機械割を計算

ここからはパチンコの機械割について話していきます。

機械割の重要度

まず最初にパチンコにおいての機械割の重要度ですが、パチンコはスロットと比較して大当たり確率が悪いです。そして一日の回転数も少ないです。ですので重要度は高いですが、スロットより機械割を気にする人は少なくなりがちです。

パチンコは安定しない

なぜなら、パチンコはスロットと比べて安定しないからです。

比較してみると次のような違いがあります。

1回の大当たり確率

  • スロット:設定1~6で186分の1~139分の1
  • パチンコ:319分の1

1日の回転数

  • スロット:8,000回転
  • パチンコ:2,600回転
項目スロット(設定1)スロット(設定6)パチンコ
大当たり確率1/1861/1391/319
1日の回転数8,000回転8,000回転2,600回転
1日の大当たり回数 (計算値)約 43.01回約 57.55回約 8.15回
大当たり回数の倍率 (パチンコ比)約 5.28倍約 7.06倍1.00倍

つまり平均して一日約8.15回しか当たらないから、スロットと比べてパチンコは5~7倍「安定しない」ということ。
そしてその一撃もでかい。

だから「当たったもの勝ち」になりやすいです。

でも長い目でみれば機械割の差が大きく響いてきます。

パチンコの機械割

大当り確率が1/319で、大当り時の出玉が1800個、確率変動に入る確率と変動が続く確率が共に60%という台を例に挙げて、この台の「ボーダーライン」と「期待値」と「機械割」を計算していきます。

大当たり1回の期待値

まず大当たり1回の期待値を計算します。

期待出玉=1,800玉×2.5回=4,500玉

この4,500玉が期待値です。

ボーダーライン

次にボーダーラインを計算します。
このボーダーラインは1玉4円とした場合、1,000円で何回転すれば損をしないかというラインです。

そしてこのボーダーライン、これが「パチンコの機械割100%」の状態です。
319回転分の玉数、4,500玉を入れたら、大当たり1回の期待値4,500玉が返ってくる、そのラインがこの回転数です。

【説明3】スロットと比較する

次にスロットでよくある機械割、97%と110%の状態を計算してみます。

機械割 97%の場合

機械割 97% になる回転数を計算します。

機械割97%の回転数(17.19回転)で、大当たり1回を引くまでに消費する玉数を計算します。

機械割 110% の場合

機械割 97% になる回転数を計算します。

機械割110%の回転数(19.49回転)で、大当たり1回を引くまでに消費する玉数を計算します。

結果

計算結果としては、1玉4円で1日2,600回転、大当たり確率1/319で約8.15回当たり、大当たり1回の期待値4,500玉の台の場合は次の数値になります。

機械割1,000円あたりの回転数大当たり1回あたりの損益 (玉)大当たり1回あたりの損益 (金額)1日あたりの損益 (玉)1日あたりの損益 (金額)
110%約 19.49回転約 +408玉約 +1,633円約 +3,327玉約 +13,308円
100%約 17.72回転 (ボーダー)≈0玉≈0円≈0玉≈0円
97%約 17.19回転約 -139玉約 -557円約 -1,136玉約 -4,544円

ここから分かったことは、97%の場合約 17.19回転、110%の場合約 19.49回転と、ボーダーライン17.72回転と比べて回転数が1~2回転違うだけで、機械割は97%から110%と大きく変わる。
だけど、1日あたりの損益を見てみると、機械割の数値の割には、損益は大きく変わらない。
スロットの場合、機械割97%でマイナス約15,000円、110%でプラス約45,000円と約3倍の大きな損益になります。

これは単純に1枚20円のスロットと、1玉4円のパチンコという5倍の金額差が影響しているからでしょう。

【説明4】普段の遊技台の機械割

ここからが本題で、みなさんお気づきかもしれませんが、ボーダーに対して数回転しか違わない。
そんな遊技台少ないですよね?
1,000円入れて「10回転も回らない」そんなのよくあることです。

普段の遊技台の機械割

ですので次は、機械割75%の場合と50%の場合、ついでにスロットの設定1相当の場合を計算してみました。

機械割1,000円あたりの回転数大当たり1回あたりの損益 (玉)大当たり1回あたりの損益 (金額)1日あたりの損益 (玉)1日あたりの損益 (金額)
100%約 17.72回転 (ボーダー)≈0玉≈0円≈0玉≈0円
97%約 17.19回転約 -139玉約 -557円約 -1,136玉約 -4,544円
90.72%約 16.09回転約 -459玉約 -1,835円約 -3,750玉約 -15,000円
75%約 13.29回転約 -1,500玉約 -6,000円約 -12,202玉約 -48,808円
50%約 8.86回転約 -4,500玉約 -18,000円約 -36,686玉約 -146,744円

計算結果はこのようになり、機械割75%の場合、ボーダーライン約17回に対して約 13.29回転と4回転の差、
50%の場合、約 8.86回転で8回転ほどの差です。

そしてその場合の1日当たり損益は約 -48,800円から約 -146,000円ほど。

また、スロットの設定1は機械割97%で-15,000円ほどでしたが、パチンコでは機械割90%で、同様の数値になりました。
そしてその回転数は約16回と、ボーダーラインからたった1.63回転ほど低いだけの数値になります。

正直、これくらいの回転数しか回らない遊技台なんてけっこうありますよね。

こうしてみるといくら「当たったもん勝ち」と思っていても、なかなか厳しい戦いをしているって思いませんか?

ちなみに今回はボーダーラインが約17回転と低めで、遊技台によっては20回転以上の場合もあるので10回転で機械割50%、なんて場合もあります。

良くまわる場合

次は逆に良くまわる場合を計算してみます。

機械割1,000円あたりの回転数大当たり1回あたりの損益 (玉)大当たり1回あたりの損益 (金額)1日あたりの損益 (玉)1日あたりの損益 (金額)
150%約 26.58回転約 +1,500玉約 +6,000円約 +12,223玉約 +48,892円
125%約 22.15回転約 +900玉約 +3,600円約 +7,332玉約 +29,328円
110%約 19.49回転約 +408玉約 +1,633円約 +3,327玉約 +13,308円
100%約 17.72回転 (ボーダー)≈0玉≈0円≈0玉≈0円
97%約 17.19回転約 -139玉約 -557円約 -1,136玉約 -4,544円
90.72%約 16.09回転約 -459玉約 -1,835円約 -3,750玉約 -15,000円
75%約 13.29回転約 -1,500玉約 -6,000円約 -12,202玉約 -48,808円
50%約 8.86回転約 -4,500玉約 -18,000円約 -36,686玉約 -146,744円

こうしてみると、機械割150%でボーダーライン約17回転から9回転も多くまわって、1日あたりの損益はやっとスロットの設定6くらいになります。

ですので、ボーダーラインを超えれば長い目で見れば勝てるとは言うものの、これだけ超えて初めて設定6くらいの損益期待値になる、ということが分かります。

【結論】今回見えてきた「パチンコの罠」

ここまでの計算で分かったことを話していきます。

簡単に整理

まずパチンコはスロットと比べて、当たりが1日約8.15回や一撃が強く、やっぱり「当たったもん勝ち」なところが大きい。

だけど機械割やボーダーラインの差は大きく、長い目で見れば大きな損益の差を生み出す可能性があると言えます。

ただ、個人的に一番言いたいことは、ボーダーライン理論で超えてるから勝てるとかそういう話ではなく、パチンコには「当たり台が少ない」可能性が高い、ということです。

長期的に勝てる「当たり台」

どういうことかというと、パチンコはスロットと比べて、長期的に勝てる「当たり台」(機械割100%以上の台)が極端に少ない可能性が高いということ。

それは、パチンコが持つ「当たったもん勝ち」の効果で、これがホールの低ベース営業を可能にする「パチンコの罠」となっていかもしれません。

理論値の重要性の低下

今回の機械割やボーダーラインは、本当はとても重要です。

でも、大当たり確率が低く出玉が荒いため、短い遊技時間では、ボーダーライン(機械割100%)を超えていても負けることがあれば、逆にボーダーライン以下でも大勝ちすることがあります。
この「運」に左右されるランダム性が、遊技客に「打っている台の機械割」を意識させにくくします。

ホールは「当たり台」を置く必要がない

そしてだからこそホールは「当たり台」を置く必要がない。

本来ホールは「出ている印象」を演出したいものですが、パチンコは以下の理由でスロットより辛い調整での営業が可能です。

スロットの安定性: スロットは出玉に安定感があるため、高設定(甘い台)を置かないと「全く出ない」という印象が明確に伝わり、客足が遠のきます。

パチンコの荒さ: パチンコは荒さゆえに、たとえ機械割90%以下の極端に辛い調整であっても、「ほっといても(運良く)出るときは出る」ため、「全く出ない」という印象を与えにくいのです。

つまり、パチンコは「当たったもん勝ち」の構造のおかげで、ほかっといても「出ている印象」が演出できる。
だからホールは客に還元する「当たり台」を常時用意する必要がない、ということになります。

まぁ逆に言えばスロットはお店が勝たせる気がないと勝てないとも言えます。正直どっちがいいかは分かりません。

補足:ボーダーライン

ちなみに今回は換金率など計算に入れていませんが、打ちたい遊技台の情報を調べたら大概換金率ごとのボーダーラインが乗っています。

そこから90%を計算すれば、これで大体スロットの設定1くらいかなって数値が簡単に出せます。

まとめ

今回のテーマ「パチンコの機械割を計算」はいかがでしたか?

  • 機械割は遊戯台に期待できるリターンの割合
  • パチンコの機械割は重要だけど気にする人は少ない
  • なぜなら、パチンコはスロットと比べて安定しないから
  • よく聞くボーダーライン、これが「パチンコの機械割100%」の状態
  • 回転数が1~2回転違うだけで、機械割は97%から110%と大きく変わる。
  • 回転数が4~8回転違うだけで、機械割は75%から50%さらに大きく変わる。
  • 機械割90%でスロットの設定1、機械割97%の-15,000円と同等
  • その回転数はボーダーラインからたった1.63回転低い数値
  • 機械割150%で9回転多くまわってスロットの設定6と同等
  • パチンコには「当たり台が少ない」可能性が高い
  • 「運」のランダム性が「機械割」を意識させにくくする
  • スロットは出玉に安定感、甘い台がないと「全く出ない」印象
  • パチンコは荒い、「ほっといても出る」ため、「全く出ない」印象を与えにくい
  • だからこそホールは「当たり台」を置く必要がない

パチンコやスロットの楽しみかたは人それぞれですので、あくまでも参考にしてもらい、数値としてみるとこんな風になっているんだなぁって思ってください。

備考

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「この世界は、生きづらいものだ」と思っていた過去があります。
でも今は、そう感じていたのは“思考の回路”が乱れていただけだったんだと気づきました。

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参考・出典

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